全国の通信記事
2023年6月25日号
長野 小諸市尊立寺で法灯継承式
【長野】小諸市尊立寺で6月25日、第18世鈴木裕皓上人の入寺式と第17世鈴木晃慈(常教院日行)上人の本葬儀が営まれた。当日は管内より約20名の僧侶と60名の檀信徒が参列。午前には入寺式が厳粛に進められ、清々しい読経と唱題、楽の笛の音が堂内に響き渡った。法要後、挨拶に立った鈴木裕皓師は「晃慈上人は、この世界にはおられませんが、私は上人の背中を追って上人に近づくべく精進して参ります。」師匠への報恩の思いが参列者の胸に響いた。
また同日午後には、2月23日に世寿77歳で遷化された同寺第17世鈴木晃慈(常教院日行)上人の本葬儀が営まれた。師は尊立寺第17世として住職就任以来、約半世紀に渡り法燈を守り、長野県宗務所副長、長野県修法師会長を歴任、また日蓮宗長野県北信同志会会長を一期務め、二期目に就任したばかりであった。本葬儀ではその功績により2級法功章の授与がなされた。
2023年4月19日号
長野 菅野日彰猊下長遠院日樹上人墓所参拝
【長野】4月19日、飯田市の大本山池上本門寺復歴第16世長遠院日樹上人墓所にて、菅野日彰猊下を導師に供養祭が営まれた。当日は墓所を管理する「池上古跡保存会」会員など約20人が参列した。菅野猊下はその後、同市内の四条金吾頼基公史跡顕彰地を参拝された。
長遠院日樹上人は江戸幕府による不受不施派弾圧により本門寺第16世を除歴のうえ飯田へ流罪となった。その後、昭和6年第74世酒井日慎貫首の代に復歴し、第77世石川日教貫首の代より毎年本門寺の貫首が墓参している。
2023年4月16日号
長野 身延山行脚隊が⾧野市蓮乗寺へ
【長野】令和5年は日蓮大聖人が身延山に御入山されてから750 年の節目となる。大聖人が佐渡から鎌倉に戻られ、そして身延に御入山されるまでの当時の足跡を辿り、各地の霊跡において唱題行脚を行う記念事業が営まれている。令和5 年4 月16 日、行脚隊が⾧野県⾧野市松代蓮乗寺(早川要清住職)に到着した。蓮乗寺は、文永8(1271)年大聖人が佐渡御配流の際に立ち寄り、3 年後の文永11(1274)年佐渡御赦免の折に再び当地を訪れ、大聖人に深く帰依していた当地の豪族、久龍源吾氏の館に一泊し宗祖より“蓮乗”の法号を賜ったことが起源と伝えられている古刹です。身延山久遠寺布教部・豊田慈證部⾧を先頭に、身延山内や全国日蓮宗青年会などから出仕した僧侶と地元の檀信徒、総勢40 名程からなる⾧い隊列が団扇太鼓を手にし、750 年前の想いを胸にそれぞれに力強くお題目を唱え町内を行脚した。蓮乗寺には、住職と管内僧侶・護持世話人など70名程が参集し行脚隊を迎えた。朝方まで降っていた雨も行脚隊の出発前に止み、澄みきった春の青空に響き渡る「南無妙法蓮華経」の声と団扇太鼓の音。住民は沿道から一行に手を合わせた。進む隊列は最後まで声高らかにお題目を唱え、町内を浄め約3キロメートルの行程を練り歩いた。豊田布教部⾧は、「日蓮大聖人が佐渡御赦免になり、佐渡から鎌倉に戻られ、そして身延山へ入られて750 年。この記念すべき年に大聖人の足跡をたどり、その際お立ち寄りになった霊跡でお参りさせていただいた。盛大にお迎えいただいた事に御礼申し上げます。」と感謝を述べた。また、蓮乗寺早川住職は「蓮乗寺は身延山と共にある。文永8年(1271)秋、日蓮大聖人が鎌倉より佐渡へ参られる御配流の時からのご縁をいただき、蓮乗寺も同じく開創750 年を迎える。750 年前、久龍源吾氏がどのような想いで佐渡からお戻りになられる大聖人を迎えていたのかということを深く考えた。心からお待ちをしておりました。」と想いを話された。遠方より駆けつけた檀信徒さんは「当時お立ち寄りになった日蓮聖人と、お出迎えになった久龍源吾氏、750 年前のお姿が時を超えてそこにあったように見えた。感動しました。」と語った。改めて大聖人の御生涯を思い、報恩感謝の心を共にする機会となった。