全国の通信記事
2022年10月27日号
熊本 益城町道安寺本堂再建落慶
【熊本】熊本地震から6年6ヶ月。熊本県で最も被害の大きかった益城町香雲山道安寺(竹本義隆住職)において10月27日、本堂再建落慶法要が管内外有縁の寺院参列のもと執り行われた。当日は平日、またコロナ禍にも関わらず新しい本堂を埋め尽くす程の檀信徒の方がお参りされ喜びの声があふれていた。平成28年4月の熊本地震は過去に例を見ない前震と本震の二度の大きな地震がくるというものだった。道安寺のある益城町はその震源地であり、二度の震度7、数え切れない大きな余震に襲われ旧本堂は全壊。お寺周辺も一時にして姿を変えた。法務についてはプレハブを建てて行っていたが、周辺区画整理事業も進み本堂再建を考えるに至る。しかし支援を求めるにも檀信徒も被災しており、それも簡単ではなかった。総代世話人と幾度も議論を重ね震災から6年、二度の移転を経て、ようやく本堂再建が叶ったのである。式中、祝辞において「震災で一番被害の大きかったお寺が再建され熊本県としても本当に嬉しい」
「檀信徒の皆さんのおかげで再建できたこの道安寺をどんどん自慢してほしい」といったお言葉も頂いた。竹本住職は謝辞にて「ここまで本当に大変だった。しかし、被災後すぐ宗門始め全国たくさんのご寺院、檀信徒の皆様、関係の方々に協力して頂きここまで来る事が出来た。これも仏祖三宝諸天善神のご加護のおかげです。でもこれからが始まりです。またこの新しいお寺に集まってほしい」と、これからの想いを語った。
2022年10月10日号
熊本 第47回護法大会
【熊本】宗務所(濵田義正所長)主催の第47回護法大会が10月10日、熊本市中央区の熊本県立劇場であり、管区内の僧侶や檀信徒ら大勢が参加した。
護法大会は毎年10月に、県内各組寺を持ち回りで開かれ、今年は熊本市組寺会が担当。これまで、新型コロナ感染拡大の影響を受け2年間延期となっており、令和元年以来、3年ぶりの開催となった。
大会は、寺庭婦人会と檀信徒有志による仏教賛歌のコーラスで始まり、山口義人・前布教師会長が「日蓮聖人御降誕800年の祈りと意義について」と題して法話。引き続き濵田所長を導師に「日蓮聖人御降誕800年慶讃法要」が厳修され、日蓮聖人に報恩・感謝の祈りを捧げた。
また、法要後には長崎県雲仙市を拠点に活動している「瑞宝太鼓」の演奏もあり、参加者は、スピード感のある壮大な太鼓の響きに聞き入った。
2021年12月5日号
熊本 管区教師研修会
【熊本】十二月五日㈰、熊本市中央区のANAクラウンプラザホテル熊本 ニュースカイで、日蓮宗熊本県宗務所・熊本県布教師会主催、熊本県日蓮宗新聞支局共催による「令和三年度 管区教師研修会」が、熊本市内で郷土料理店「名物馬肉料理天國」を経営する前田強氏を講師に招き、開催された。
濱田義正宗務所長を導師に法味言上の後、前田氏の『新型コロナに感染してー感染体験から学んだことー』と題した講演が始まった。
日本でコロナ感染が広がり始めた令和二年三月、細心の注意を払いながらもコロナに感染した前田氏は、人工呼吸機を装着するほどの重症で生死の境をさまよいながら、退院後は公益のために感染した自身の名前と店名を公表し、その体験を参加者に語った。
死を覚悟した時に家族への感謝の念を、退院後は日常生活を健やかに過ごすことのありがたさ悟ったこと。風評被害や差別・偏見、特に子どもへのいじめをおそれ、当初は公表をためらったものの、公表後はデマや誹謗中傷に悩まされはしたが、それを上回る賛同と励ましをいただき、人間はウイルスよりも怖い、が、それ以上に人間は素晴らしいと感じたこと等、コロナ感染で学んだことも大きかったという体験談と、それを多くの人々に伝えたいという前田氏の熱意に、参加者は胸を打たれた。