全国の通信記事
2022年4月26日号
福岡 降誕八〇〇年慶讃福岡県大法要
【福岡】四月二十六日福岡県宗務所は日蓮聖人銅像護持教会(福岡市)において、『日蓮聖人降誕八〇〇年慶讃福岡県大法要』併『令和三年度立教開宗会・お題目のつどい』を開催した。
新型コロナウイルス感染拡大防止の為、参拝者を入れないライブ配信による法要となった。
大法要は、上村貞雄師(小湊・両親閣妙蓮寺住職)の法話にはじまり、
「お題目を唱える我々が地涌の菩薩を自覚し、日蓮聖人の御心を受け止めお題目を周りの人々に伝えていくことこそが、日蓮聖人降誕八〇〇年の報恩に繋がります。」と結ばれた。
法要では、プロジェクションマッピングを投影し、法話の中で説かれた地涌の菩薩を視聴者に理解してもらえるような工夫がなされていた。
ご宝前には檀信徒よりお預かりした「慶讃祈願札」がお供えされ、修法が行われた。
法要中、刀禰義弘所長は「慶讃文」の中で、「異体同心にして、立正安国の実現に向けて僧俗ともに精進していきたい。」と決意を述べられた。続けて挨拶の中で、「世界中で発生しているあらゆる災難が日蓮聖人御在世と変わらない様相を示していることをあげ、今こそ日蓮聖人の教えに学び、現実から目を背けず、安穏な社会づくりに精進していきましょう。」と力強く語りかけられた。
2022年3月26日号
長崎 第2回原城一揆死没者慰霊祭
【長崎】去る3月26日。長崎県南島原市 良国寺(楠本 霅昇住職)は、近隣日蓮宗寺院有志と共に南島原市 原城址ならびに市内葬儀斎場において第2回原城一揆死没者慰霊祭を行った。
今でこそ原城址は、世界文化遺産に登録され観光地となっているが、12万5千人の幕府軍勢によって、原城に立て籠もっていた反乱(ほぼ農民)軍3万7千人余りの人が非業の最期を迎えた城でもある。この戦により両軍合わせて約4万人の人命が失われ、農民一揆として外に類を見ない大惨事となり、のちに「島原の乱」と呼ばれるようになった。
当日はあいにくの天候ではあったが、檀信徒・市内外民ら約50名が参列し、原城入り口より、当地一帯に散乱していた遺骨を集め納められた「ホネカミ地蔵」前まで唱題行脚・献花が行われ、その後葬儀斎場「ありま斎場」へ場所を移し慰霊法要。天候が回復したため供物並びに10万枚のお題目写経が、島原の乱にて投身した眼前の有明海へと散舞された。
楠本住職は最後に「この地に住む者の責任として、歴史的事実は厳粛に受け止め、慰霊は続けていかなくてはならない。信仰者の1人として今の時世を鑑み、もう一度考え直していきましょう」と挨拶。
歴史に「たら」「れば」はありませんが、信仰者として・宗教者として、今の世情を改めて考え直さなければならないと痛感した。
2021年12月5日号
熊本 管区教師研修会
【熊本】十二月五日㈰、熊本市中央区のANAクラウンプラザホテル熊本 ニュースカイで、日蓮宗熊本県宗務所・熊本県布教師会主催、熊本県日蓮宗新聞支局共催による「令和三年度 管区教師研修会」が、熊本市内で郷土料理店「名物馬肉料理天國」を経営する前田強氏を講師に招き、開催された。
濱田義正宗務所長を導師に法味言上の後、前田氏の『新型コロナに感染してー感染体験から学んだことー』と題した講演が始まった。
日本でコロナ感染が広がり始めた令和二年三月、細心の注意を払いながらもコロナに感染した前田氏は、人工呼吸機を装着するほどの重症で生死の境をさまよいながら、退院後は公益のために感染した自身の名前と店名を公表し、その体験を参加者に語った。
死を覚悟した時に家族への感謝の念を、退院後は日常生活を健やかに過ごすことのありがたさ悟ったこと。風評被害や差別・偏見、特に子どもへのいじめをおそれ、当初は公表をためらったものの、公表後はデマや誹謗中傷に悩まされはしたが、それを上回る賛同と励ましをいただき、人間はウイルスよりも怖い、が、それ以上に人間は素晴らしいと感じたこと等、コロナ感染で学んだことも大きかったという体験談と、それを多くの人々に伝えたいという前田氏の熱意に、参加者は胸を打たれた。