鬼面仏心

2018年7月1日号

今号に高座説教特集が入ると聞いた

 今号に高座説教特集が入ると聞いた。そこで言説布教について考えた▼日蓮聖人降誕八百年の教区大会が開催されている。昨年、国内で山静教区から始まった大会では、各布教師が法話し降誕の意義を説くという、伝道宗門としてあるべき姿を見せた。そして、今後、大法要の導師をお務めいただく菅野日彰管長猊下は布教の大家であられる。日蓮聖人のご降誕を、今を生きる我々がどう受けとめればいいのか、ご親教で説いて下さればこの上なくうれしい限りである▼さて、千ヵ寺参りに挑戦している檀信徒がいる。すでに300ヵ寺は超えているので、「お参り通」といってもいいだろう。お寺にはそれぞれの事情があり、参拝者への対応もまちまちなことも分かっている▼彼は地元スーパーでお客からのクレームを処理する部署にいる。仕事柄、人の話を聞くのは上手で、確かな観察眼も持っているようだ。ご首題をいただく時の本堂の荘厳、住職から発せられる言葉で、そのお寺の実体が垣間見えるという。ご首題を書く側にとってドキッとする言葉だ▼その彼は、ご首題とともにいただいた励ましの言葉が、お参りを続ける源だと言う。言説布教を突き詰めれば人の心を動かす小さな言葉と行いとなろう。伝道宗門の原点はここにあると考えたい。 (雅)

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2018年6月20日号

海外での暮らしが長い友人を交えて

 海外での暮らしが長い友人を交えて、同窓会で一泊旅行に出掛けた。ホテルで彼と同室になったのだが、彼がトイレに行った後はいつもドアが開いているのである▼一般に日本では、トイレは不浄の場であり、使用中はもち論のこと、使っていないときも扉を閉めておくというのが習慣だ。ところが国によっては、開けておくことで使用していないことを示すという習慣があるという。そんな所で閉めたままにしておけば、いつまでたっても使えない。あるいは全員揃っているのにトイレにこもっている人がいる、泥棒だろうかと、気味悪い思いに駆られることになりかねない。一見すると奇妙な生活習慣も、それぞれの事情によって出来上がり伝えられてきたものであると理解できる▼ところがその習慣が、身の回りからどんどん失われているようだ。急須に茶葉を入れてお湯を注げば美味しいお茶が飲めるが、お茶はペットボトルで売っているものと思い込んでいる人もいると聞く。初ものの果物や珍しいお菓子などまず仏壇の仏様、ご先祖様にお供えしてからいただくという習慣も失われつつある▼この何気ない習慣を通して、仏に見守られているという思い、先祖を通して家族や周囲の人々と共に暮らしているという意識、他への思いやりの心が伝えられてきたのである。この心だけは
絶やすことなく、次の時代に伝えていかねばならない。(直)

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2018年6月10日号

「割れ窓理論」という学説がある

 「割れ窓理論」という学説がある。数ある窓ガラスの中の1つが割れている建物の窓は、次第に割れた窓ガラスが増えていく。逆に割れた窓ガラスのない建物のそれは割れていかない、というものだ。▼作家の椎名誠さんは「ネットやテレビではわからないものがある。それはにおいなんですよ」という。その場所に行かなければわからない気配とか、肌に感じるものは確かにあるようだ▼先日、四国の高松市に行く機会を得た。なかな四国に行く機会はなく楽しみにしていた。仕事も終った翌日、高松城址公園を散策して、帰りの空港までのバスの窓から見えた光景に、目を見張った。朝のまだ8時ころだが、城址公園の周りを、近くの会社員と思える人たちがゴミ拾いをしていた。軍手をはきビニール袋を持ち、きびきびと清掃をしている動きから、いやいやしていくようではないように見える。進んでしているようにさえ見えた。会社の方針か、市の呼びかけによるものかは知りえない。が、1日の始めの朝の光景としては何と清々しいことか▼「故郷って場所じゃのうて、そこで会われた大切な人たちなんかも知れん」(NHK朝ドラ『まれ』)という。「正しい教え(法華経)による人の心と行いは、自然に伝播していくものだ」(『一生成仏抄』)、と宗祖はお示しくださった。人づくりが住みよい街をつくっていくのを痛感した。(汲)

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今年の1月13日の御年頭会の日も晴天にめぐまれました。

日蓮聖人の新年初の月命日はいつも晴れます。

みなさま今年もお元気でがんばっていきましょう!

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