鬼面仏心

2017年6月1日号

ラオスから帰国すると、境内に並べられた鉢の蓮が

ラオスから帰国すると、境内に並べられた鉢の蓮が小さな芽を出していた。この蓮は10年ほど前から毎年いただいているものだ▼蓮は、その高貴ともいえる華の姿を誰もが知っているのだが、それが泥水の中に咲いていることの意味を気にする人は少ないようだ。この泥こそが蓮にとっては重要な栄養らしい。清水の中で蓮は育たないそうだ。言われて改めて「不染世間法如蓮華在水」を思い起こした。蓮が泥水を栄養として気高く咲く姿を、四苦八苦の中で生きなければならない人間の生き方に譬えて説かれた経文だが、口には唱えても実践していないなと、反省させられることが多い▼蓮と言えば、37年前、プノンペン近郊の虐殺現場で、累々たる白骨の近くにあった沼地で場違いのように咲いていた清らかな蓮が今も目に浮かぶ。その泥水以上に過酷な環境の中で生き抜いて来た人びとがいたことは驚きだった。どんな思いで日々を過ごしていたのだろうかと、今でも考えてしまう▼そのとき慰霊法要の導師を務めていただいた玉川覺祥日薩師(鎌倉市本山妙本寺貫首)が4月遷化された。師は全日本仏教青年会を率いてカンボジア難民キャンプでの救援活動を推し進められた先駆者の1人である。師による法華経のまさに色読とも言うべき国際協力活動が今、インドシナの国々で大きな成果という華を咲かせている。増円妙道を祈念せずにはいられない。(寮)

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2017年5月20日号

お灯明に火を点ける着火ライター。

お灯明に火を点ける着火ライター。実に便利だ。しかし最近スイッチが堅くて使いにくい。理由は子どもが簡単に使えないようにしたため。なるほどと思いつつ、何か違うのではと思う▼着火ライターは玩具ではない。一歩間違えれば火事にもなる。だから子どもは使ってはいけないし、子どもの手の届かない所に保管するのが正しい対処法。ところがそうではなく、着火ライターの火を点きにくくしてしまったのだ。この対応が私には納得できない▼最近ホームと電車の間にガードを設置する駅が多くなった。高齢者や目の不自由な人を事故から守る安全対策はとても大事だ。しかしガードの設置には大変な費用がかかる。電車は危ないもの。だから十分注意をしようとみんなが気をつけ、声をかけあったらガードは必要ない。危険、だからガードをという対応は、着火ライターと同じではないだろうか▼権利とは、自分の不注意や責任を他に転嫁することではないはず。同時に人間として、社会人として守るべきルールや約束事をきちんと守った上での権利だ。それが大人の社会というもの▼先日、「立ち入り禁止」の線路内で事故に遭った人が、防護柵のないことを非難するニュースがあった。日本中が幼児化していないか。1人ひとりが守るべきルールを守って生きる。それが「立正安国を生きる」ということなのでは。 (義)

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2017年5月10日号

「小学生になったのか♪」 朝の通学路、

「小学生になったのか♪」 朝の通学路、久しぶりに〝バナナのおじちゃん〟に会った。娘のランドセル姿を見て喜んでくれた。幼稚園へ入るずっと前、近所の公園で顔見知りになったおじちゃん。ある日ベンチでバナナを分けてくれて、一緒に食べたことが名前の由来だ。すべり台が苦手だった娘は、おじちゃんの声援と拍手におだてられて何度も階段を上ったものだった。娘はうろ覚えのようだが、小さな心を育んでくれた大切な人だ▼「近頃じゃ、へたに声かけると通報されちゃうからな」そんな言葉を聞いた昨今、知らない人どころか、知人にさえ心を許すことが躊躇われる事件があり、子どもを持つ親はもちろん、社会全体が不信感に満ちている。思いやりから出た言葉や行動でさえも、警戒されてしまう世知辛い世の中。 悲しい事件のせいで、せっかくの真心が猜疑心で覆い尽くされてしまうのは残念でならない▼子どもを守るためにはまず疑い、遮断して守りを固める…それも大事なことだ。だが何事も疑うだけでは前に進めない。こんな時だからこそ、子どもたちには人を信じることの素晴らしさをきちんと伝えたい。信じることで前に進めることもある。互いに信頼し、愛された記憶はやがて生きる力になる▼最後に…被害にあった小さな命に、そして加害者の心にも、私たちのお題目が届きますように。皆が一緒に仏になれますように。(蛙)

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今年の1月13日の御年頭会の日も晴天にめぐまれました。

日蓮聖人の新年初の月命日はいつも晴れます。

みなさま今年もお元気でがんばっていきましょう!

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  • 名句で読む「立正安国論」

    中尾堯著
    日蓮宗新聞社
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  • 日蓮聖人―その生涯と教え―

    日蓮宗新聞社編
    日蓮宗新聞社
    定価 826円+税

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