2023年3月26日
長崎 原城一揆死没者慰霊祭
【長崎】去る3月26日。長崎県南島原市 良国寺(楠本 霅昇住職)は、近隣日蓮宗寺院有志と共に南島原市 原城址において原城一揆死没者慰霊祭を行った。 世界遺産として登録され、観光名所として賑わう原城址であるが、約390年前ここでは幕府軍12万5千人の軍勢によって、原城に立て籠もっていた反乱(ほぼ農民)軍3万7千人余りの人が非業の最期を迎えた所であることは忘れてはならない。この戦により両軍合わせて約4万人の人命が失われ、農民一揆として外に類を見ない大惨事となった。このことが「島原の乱」として、日本史において今も残っている。 今年は、桜の開花が早く、春爛漫というわけにはいかなかったが、天候にも恵まれ、檀信徒・市内外民ら約100名が参列し、城内を唱題行脚し、当地一帯に散乱していた遺骨を集め納められた「ホネカミ地蔵」前にて一読・献花が行なった。その後、慰霊法要・献舞・供物並びに死没者と同数の4万枚のお題目写経が、眼前の有明海へと散舞された。 楠本住職は最後に「この地に縁があり住む者の責任として、歴史的事実は厳粛に受け止め、慰霊は繰り返し続けていかなくてはならない。今の時世を鑑み、何が大事なのかもう一度考え直していきましょう」と挨拶。 法華経・お題目の信仰者として、自身も改めて考え直さなければならないと痛感した。