ひとくち説法
2023年2月20日号
覚 悟
北海道出身の歌手のコンサートに行った時のことです。彼曰く「私たちに今一番足りないものは〝覚悟〟です。こんな理不尽なことが多い世の中、〝覚悟〟なしでは生きられません。それぞれの立場としての〝覚悟〟しっかりと〝覚悟〟して生きてください」。さらに「私たちは若い人たちに間違ったメッセージを送り続けてきてしまいました。腫れ物に触るように、それもあり、それも良いと。これからはっきりと伝えていくことは、それはなし、それはダメ。真っ直ぐに〝覚悟〟して生きましょう」と。いかにも彼らしい素晴しい話でした。〝覚悟〟とは、覚(さとる)悟(さとる)と書きます。凄い言葉です。悟るとは思うにならず、受け入れ難いことの多い現実をしっかりと受け止め〝覚悟〟することだと思います。普段の生活のバランスの乱れを修正する「春のお彼岸」まであとひと月。〝覚悟〟してバランスを修正し毎日をイキイキと生きましょう。
(鳥取県布教師会長・都泰雄)
2023年2月1日号
輪
お仏壇の前やお寺にお参りした時、お題目を唱えます。
その時、何を思い、唱えていますか。供養、祈り、願いなど、人それぞれの思いを込めていると思います。
法華経には、「私たちみんなが仏の心を持っていて、その心を大切にしなさい」と説かれています。仏の心とは、まわりに「慈しみ」や「思いやり」の心で接することです。しかし日常生活でついつい忘れがちな仏の心。怒りや妬みなどにとらわれがちな私たちの心なのです。
お題目を唱えるとき、怒りや妬みなどにとらわれていないか、自分の心を確認してみましょう。自分が仏の心でいられるように意識することが大切です。
私たちの心がけで、私たちの心は変わります。人と人とが「慈しみ」や「思いやり」の心で交わる輪を大きくしていきましょう。
(山口県布教師会長・藤井慎一)