日蓮宗新聞

2022年10月10日号

第741回 日蓮聖人お会式

日蓮聖人は弘安5年(1282)10月13日、東京・池上で61年のご生涯を終えられました。すべての人が安穏に暮らすことのできる世の中を築くことに心をくだかれ、法華経を弘めることこそその唯一の道と確信された日蓮聖人。そのご生涯は、けっして平坦なものではありませんでした。お会式は日蓮聖人の忌日に聖人のご生涯を偲び、お題目に出会えた感謝を捧げる法会です。
私たちが日々お唱えする「南無妙法蓮華経」のお題目。これを最初にお唱えになったのが日蓮聖人です。はじめはごく少数の人しか知らなかったお題目ですが、日蓮聖人のいのちをかけた布教と、それに続いた僧侶檀信徒の努力によって大勢の人に伝わっていきました。以来、時空を超えて法華信徒たちが「南無妙法蓮華経」に出会えた喜びと感謝を表す日として、お会式を大切にしてきました。各寺院では檀信徒が力を合わせてお会式桜を手作りし、お堂を彩って盛大な儀式を営みます。
喜びを分かち合い、感謝の心を確かめ合う。そんなお会式という大事な日に暗雲が立ちこめたのは新型コロナウイルスの世界的蔓延でした。人が集まることに規制がかかり、お会式は中止になったり、規模縮小を余儀なくされました。普段は何十万人と集まる日蓮聖人ご入滅の地・池上の大本山池上本門寺では、大型の台風の上陸やコロナ禍のため、万灯行列が3年続いて中止になっていました。しかし、そういったなかで賑やかなお囃子や纏振りがなくても聖人のもとへ馳せ参じたいと多くの講中が、大堂(祖師堂)のお祖師さま像を仰ぎ見て合掌し、頭を垂れていました。今年はお逮夜の10月12日の夕方から総門~大堂までの万灯行列が行われます。以前と比べ短い距離になりますが、お山からの万灯の光が池上の夜を照らします。
講中、参拝者ともにお会式に参加する人びとの眼差し、笑顔。日蓮聖人が目指された世界の縮図がそこにあるようです。みんなの笑顔があふれる世の中を築いていこう。そのためにはどんな困難も乗り越えていくぞ。法華が唱える「南無妙法蓮華経」にはそんな意志が込められています。

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