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2022年9月8日

東京東 教師研修会

東東221006①【東京東】東京都東部伝道センター(布施慈宣東京都東部伝道センター長)主催の教師研修会が九月八日、日本橋身延別院(藤井教公住職)にて開催され、二十六名(オンライン出席含む)の管内教師が出席した。

開会に先立ち、布施センター長は、僧侶も政治を勉強していくべきという問題意識から、前回は一番身近な宗門の政治について学んだと回想した上で、今回はそれに引き続く形で「宗門外の政治に目を向け、まさに今、世界的に問題となっている『ロシアによるウクライナ侵攻』を学ぶ場とさせていただいた。各聖にとって実りある研修となることを期待している。」と挨拶を述べられた。

今回の研修会も、前回同様二部構成となっており、まず、一部では防衛省防衛研究所地域研究部米欧ロシア研究室主任研究官である山添 博史氏が講師として「ロシアによるウクライナ全面侵攻」をテーマに講演をなされた。

山添氏は、まず「ウクライナの国の成り立ちやソ連解体という歴史的世界的大事件の影響」、「ウクライナ・ロシア双方における民族意識や国家の境界意識」といった、ウクライナとロシアの両国が抱える争いを生じやすい事情と、その状況下でロシアは強引かつ狡猾に立ち回り、曲がりなりにも、ある程度のラインで安定していたという侵攻以前の両国の関係について詳しく説明された。

そして、その関係性の中においてロシアが今回行った、あまりにも唐突な軍事オプションの選択は非常に不可解な行動であると評価する一方、これに対するウクライナの行動とそこに込められた意志には、単に侵攻への反抗にとどまるものではなく、それを乗り越えて新たな国家として起っていこうと思いが見えてくると、見解を述べられた

二部では、一部で講師を務められた山添氏とガダルカナル島における遺骨収集活動をされている﨑津寛光上人による対談がなされた。それぞれの多大な経験や知識のもと、「僧侶と国際政治」、「防衛問題」、「ウクライナ人と日本人の類似点・相違点」、「宗門による声明文」等、話題は多岐にわたり、大いに意見が交わされた。その中で、山添氏は、ロシアは宗教の多様性に寛容であると言及した上で、武力行為の根拠たる「『絶対悪』への怒りを他者に向けてしまう事」について、仏教界からそれを否定する価値観の伝授という対話を図れる可能性があると指摘された。

最後に、川島秀尊東京東部伝道センター運営委員長は、今回の研修会においてメディアから伝われるレベルの単純な話にとどまらない奥深い事情を知ることができたとした上で、「仏教者としてどう思いどう行動していくべきかという難しい課題について一筋の光を得られたように思えた。」と閉会のあいさつを述べられた。

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新年のご挨拶。

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