日蓮宗新聞

2022年6月20日号

観心本尊抄述作・大曼荼羅始顕 750年慶讃法要

佐渡法要①日蓮宗宗務院主催の『観心本尊抄』述作・大曼荼羅始顕750年慶讃法要が6月10日、新潟県佐渡市本山妙照寺で田中恵紳宗務総長を導師に営まれた。同寺は昨年12月に火災で本堂や祖師堂などが焼失したため、被災を免れた曼荼羅御本尊の宝塔前で宗務役員らが日蓮聖人への報恩感謝を捧げた。
『観心本尊抄』(正式名称『如来滅後五五百歳始観心本尊抄』)は日蓮聖人の法華経・お題目の教義としての最重要書で文永10年(1273)4月25日に述作された。また同書で著された教義により、古来日蓮宗徒が礼拝する大曼荼羅御本尊が同年7月8日に顕され、ともに日蓮宗にとってなくてはならない重要なもの。
柳下俊明伝道局長ら宗務内局が副導師や式衆を務め、佐渡市内本山貫首、新潟県内3管区宗務所長、妙照寺干与人の近江正典師、同寺檀信徒らが参列した法要はしめやかに進み、日蓮聖人がご滞在された霊跡に法華経とお題目が響き渡った。田中総長は慶讃文で同御書と御本尊が日蓮聖人のご本意である「当知是処 即是道場(まさに知るべしこのところはすなわちこれ道場なり)」を娑婆に顕示されたものとし、「世界の情勢は甚だ複雑で前途は艱難に思うが、この経意を忘れずに一天四海皆帰妙法の祖願を成就することを誓う」と述べた。
また回向で同寺の復興を祈願した田中総長は参列した僧侶檀信徒に向けて、「佐渡の地で過ごされた日蓮聖人の時間が、今日までの宗門の信仰基盤を作りました。この教義確立の聖地が一刻も早く復興し、さらなる隆昌を迎えることを切に願っています」と伝えた。
今後の同寺の復興は霊跡本山一谷妙照寺復興委員会が中心となり、関係者はもちろん全国の僧侶檀信徒に寄付を募る。委員長の近江師は、「もう一度ご霊跡としての姿を取り戻すためにできうる限りのことをしていきます。だけれども関係寺院だけでは厳しいのが現実です。全国の皆さまからご協力をいただくことを願っています」と話す。
総代長の矢邉政廣さんは、「日蓮聖人がいらっしゃり、大事なお書き物、曼荼羅までもあらわされた日蓮宗にとって大事な場所が焼失したのは今でも考えられません。46軒の檀家で力を合わせていきますが、協力していただければこんなにありがたいことはありません」と念願する。
※     ※
◇妙照寺への復興勧募口座は◎ゆうちょ銀行【妙照寺復興会】00530―7―49411 ※問い合わせ=霊跡本山一谷妙照寺復興委員会事務局☎03・3930・8753

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2022年6月10日号

第55代管長・菅野日彰猊下 祖廟奉告式

祖廟奉告式①第55代日蓮宗管長に就任された菅野日彰猊下が5月26日、山梨県総本山身延山久遠寺の御廟所で日蓮聖人の御魂に就任の奉告を行った。菅野猊下は着座後、深々と礼拝され、参列した田中恵紳宗務総長ら内局とともに法味を言上された。
菅野猊下は奉告文でまず第54代管長の4年間の任期を全うできたことへの感謝を述べられた。引き続き宗門をあげて「立正安国」の旗を掲げ、世界平和・人類の共存共生の和合に向けて常精進していくため管長として統理の大任を果たすことを誓われた。
菅野猊下は御草庵や諸堂を参拝された後、内野日総法主猊下とご面談された。菅野猊下は管長就任にあたり、当日ご着用されていた内野猊下から贈られた衣、袈裟、数珠に対する感謝の意を表された。また祖廟で「心新たにして全力で務めさせていただきます。大慈悲をお垂れください」と聖人の御魂へ願われたことや、人びとがコロナ禍やウクライナ情勢などで憂慮している世情だからこそ、管長として導いていきたい覚悟を持たれたことを明かされた。
これに対して内野猊下は「宗門としても大事な時期。このなかでのご就任はたいへんありがたく思います。お力添えをいただき、来年迎える身延山開闢750年も多くの人の慶びの笑顔であふれていることを希います」と話された。
また田中総長は「明日の光輝く宗門に向かって菅野猊下をお支えし、身延山とともに1歩ずつ歩みを進めてまいります」と内野猊下に伝えた。
菅野猊下の就任式は5月9日に東京の日蓮宗宗務院で行われた。

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全国檀信徒協議会総会開く

第69回全国檀信徒協議会総会が5月19日、東京都大田区の日蓮宗宗務院で開催され、全国の管区檀信徒協議会の代表者などが集まった。
開会式では田中恵紳宗務総長が導師の法味言上に続き、平成29年から副会長を務めた伊藤光男氏に感謝状が授与された。挨拶に立った田中総長は、日蓮聖人のみ教えのさらなる弘通に向けての力添えを願った。また総本山身延山久遠寺の浜島典彦共栄部長が特別に登壇し、令和5年に迎える身延山開闢750年の諸行事を紹介し、積極的な参拝と参加を促した。
出席39人と委任33人によって総会は成立し、はじめに議長の池上幸保会長が令和3年度の活動報告として日蓮聖人降誕800年慶讃事業への協力、小説『日蓮』の全国図書館への寄贈、同書の著者・佐藤賢一氏講演会の後援などを行ったことを述べるとともに、現在は信仰の継承をテーマにした新小冊子の制作準備に入ったことなどを発表した。次いで前年度会計報告、本年度事業計画と予算案、役員改選など4議案が審議され、全会一致で承認された。本年度の活動としては、9年後の日蓮聖人第750遠忌に向けてこれから始まる宗門の諸活動に対し「宗門の応援団」として連携・支援を行うこと、引き続き「信仰の継承」を重点テーマに次世代と菩提寺やお題目とのつながりの強化や促進していくことが決まった。池上会長は「信仰の継承」について、支援や連携ではなく檀信徒協議会が主導して取り組むべき課題であることを強調した。役員改選では退任する伊藤副会長の後任に奥田智一常任委員、監事を務めていた奥田氏に代わる新監事に小銭敏男常任委員が就任した。また各管区での活動内容の報告が書面で行われた。
コロナ禍により同会の総会が通常の形で開催されたのは3年ぶりとなった。「総会前に本門寺を参拝しました」といった元気な声も聞こえてきた。恒例の有志による総会後の団体参拝も実施された。コロナ禍による活動の停滞はあったが、全国檀信徒協議会がウィズコロナの時代に向けて、新たな第1歩を踏み出したことを感じさせる総会となった。

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新年のご挨拶。

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