日蓮宗新聞

2022年5月10日号

立教開宗会・銅像建立100年慶讃大法要

立教開宗会①日蓮宗立教開宗の聖地・千葉県鴨川市大本山清澄寺で4月27日、第770回立教開宗会と旭が森銅像建立100年慶讃大法要が菅野日彰管長猊下(同寺住職)を大導師、金子日厚別当と荻野泰継千葉県南部宗務所長を副導師に営まれた。田中恵紳宗務総長をはじめ、全国から本山貫首や代表者ら多くの僧侶檀信徒が参列し、慶事を祝った。
清澄寺では例年、立教開宗の聖日にあたる4月28日の前日に開宗会、翌朝に日蓮聖人が建長5年(1253)の同日にされたように旭が森で昇る太陽に向かってお題目を唱える暁天法要を行っている。現在、旭が森山頂には日蓮聖人像が立っており、大正12年(1923)の建立から今年100年を迎えたことを記念して、山頂へのスロープ工事など旭が森の境内整備が行われた。
和讃会による和讃奉詠で日蓮聖人のご遺徳が歌い上げられた後に、雅楽の音が祖師堂に響くなか入堂された菅野猊下はご宝前で深々と頭を垂れられ、また礼拝された。法華経の読経に続き、慶讃文で再びご宝前に立たれた菅野猊下は「我が祖、立教開宗の本義は正法を立てて国家を安んじ、浄仏国土を顕現することなり。今この世を見れば、まさに末法濁世の様相甚だしい」と述べられ、今こそ日蓮宗徒が立正安国・世界平和に向けて奮起しなければならないと促された。また旭が森へのスロープの完成などをあわせて奉告された。
自我偈、お題目と法味が捧げられた後、菅野猊下の御経頂戴の儀で参列者は改めて法華経受持を誓った。続いて菅野猊下はコロナ禍やロシアのウクライナへの侵攻を挙げられ、「日蓮聖人は世界の安心を呼びかけられました。皆さまお1人おひとりが立正安国・四海帰妙という聖人の誓願を自身の誓願とお受け止めいただき、法華経弘通への精進を切にお願い申し上げます」と日蓮宗徒のあるべき姿を示された。また旭が森諸事業への協力にも住職として謝意を表された。
田中総長、総本山身延山久遠寺の持田日勇総務、本山会の井上日修会長の祝辞を受け、全国寺院を行脚し、協力を呼びかけてきた金子別当は「多くの寺院檀信徒の皆さまから、旭が森の整備、清澄寺のためにお力添えをいただきましたこと、胸が熱くなる思いです」と心からの感謝を伝えた。
法要後、旭が森で「旭が森スロープ完成奉告式」が営まれた。(次号詳報)

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2022年5月1日号

熊本地震物故者第7回忌法要・復興祈願法要

熊本地震⑤熊本県仏教会・日蓮宗熊本県宗務所共催の熊本地震物故者第7回忌法要・復興祈願法要が、4月17日に南阿蘇村長陽西部小学校跡地で営まれた。震災翌年から同跡地で続けられてきた法要は第7回忌の節目を迎えたことから、今後は県内日蓮宗寺院で行われる予定となっている。濵田義正所長は「6年前の4月14日の前震、16日の本震の大きな地震と連続する地震があったことを多くの人が忘れてきている。再び発生すれば、また多くのいのちが失われる可能性がある。私たちは法要などを通してこの教訓を伝え続けなければならない」と使命を語った。
法要が営まれた同小学校跡地は、崩落した旧阿蘇大橋近くで、車を運転していて土砂崩れに巻き込まれた大学生やアパートの倒壊により同じく大学生3人が犠牲となった現場と同地区にある。同村妙圓寺総代で震災時は区長を務めていた長野誠一さん(87)は「地区に犠牲者はいなかったが、ほぼすべての住居が全壊・半壊・一部損傷の被害が出た。当時は避難生活で苦労し、今も復旧中の場所もある。そういったなかでも、みんなで前を向いて生きていこうとしている」と語った。
県内の檀信徒や宗務院の山田光映財務部長、九州教区内の所長らが参列した法要は、修法での祈りのほか多くの声明も唱えられ営まれた。木剣の音や声明の旋律、鐃鈸の鳴り物、そして読経、唱題が、跡地向かいに見える地震の大きさを物語る土砂崩れ現場に向けて響き渡った。回向では、導師の濵田所長が全犠牲者の無念を心に受け止めながら供養を捧げた。
山田部長は田中恵紳宗務総長の挨拶を代読し、宗門として改めて犠牲者へ哀悼の意を表明した。最後に濵田所長は「いつどこで何が起きるかわからない。それぞれが心の準備をするためには、あの時の恐さを伝えていかなければならない。生き残った者の務めとしてそれを果たしていくことが、亡くなった人たちの無念さに寄り添うことになる」と謝辞で述べた。
法要後、昨年に開通した新阿蘇大橋から水溶性の散華が撒かれるなか、濵田所長ら3人が自我偈を一読し、お題目を唱えた。散華には経文が書かれ、橋の下を流れる黒川から下流の熊本市まで法華経の功徳が染み渡ることを願った。
今後、宗務所では教訓を忘れないためにも慰霊碑を建立したいとしている。
◇    ◇
本妙寺仁王門修復工事進む
せいしょこさんの名で信仰集める戦国武将・加藤清正公の菩提寺・熊本市本妙寺では、地震で損壊した登録有形文化財の仁王門の修復が行われている。10月末までに工事は完了するが、同寺全体の被害の修復率はまだ30%くらいだという。
震災時、仁王門の損壊のほか、大灯籠の倒壊や胸突雁木と呼ばれる急勾配の石段に並ぶ石灯籠が崩れるなど大きな被害を受けた。胸突雁木は令和元年に復旧し、現在通行止めとなっている仁王門も元通りになれば、一見本妙寺の復興は完成しているように見える。しかし、実際は漆喰壁の剥離など数棟の建物の損壊、境内石垣の崩落などが残り依然厳しい状況が続いている。

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    日蓮宗新聞社編
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