2022年4月19日
千葉南 勝浦市妙潮寺で「上総五十座」
【千葉南】勝浦市伝統の説法会「上総五十座」が、妙潮寺(大沢善正住職)で4月19日から23日にかけて開催された。
後座上人(説教師)として高座に上がったのは塚本智秀師(静岡県富士宮市円恵寺住職)。5日間の高座説教で日蓮聖人一代記を御入滅まで演じた。「先輩上人から五十座の高座は高いと聞いていたが、意味が理解できた」と語り、472年を数える五十座の歴史に感じ入る様子も窺わせた。
新型コロナウイルスの感染拡大が始まって2年余り、未だに終息の兆しは見えず、今年の五十座も規模の縮小を余儀なくされた。妙潮寺では前年度五十座(法蓮寺開催)に引き続き、参拝団の人数制限や時間の短縮を実施し、感染防止に努めた。高座に取り付けられた大きなアクリル板がコロナ禍を象徴していた。
上総五十座は、天文19年(1550)、池上本門寺第11世・日現上人が、本門寺と比企谷妙本寺両本山復興のため、勝浦で大布教を行ったことに由来し、現在では市内の7ヵ寺が輪番で開催している。近年は新型コロナウイルスの影響で延期や規模縮小が続いており、早期終息が望まれている。来年は勝浦市川津津慶寺(宇野瑞正住職)で開催される。