オピニオン
2021年10月20日
みんなほとけの子
コロナ禍で活動が制限されている保育園で今、子どもらが夢中になっているのが、通称「泥団子」と呼ばれる砂遊びです。この泥団子、子どもの遊びだからと高を括っていると、蕎麦職人のようなその仕事ぶりにとても驚かされます。土や砂の質を吟味し、天気や湿度を気にしながら水の分量を調節し、握る力と捏ねる過程にも気を配り、さらには1日寝かせる拘りよう。子どもらは至高の一品を生み出すために、毎日飽くなき探究心を持ち、その情熱を美しく輝く珠に注いでいます。その直向きな姿勢、宝珠を持って微笑んでいる姿を見ると、みんなほとけさまの子どもなんだなぁと感じるときがあります。質直にして意柔軟に、一心に仏を見たてまつらんと欲して…私たちも皆、ほとけの子。常に見守って下さっている仏さま、お導き下さる日蓮聖人に、素直に真面目に真剣に、ご報恩感謝を捧げる心を大切にしなければならないと改めて気付かされます。
(茨城県布教師会長・横川和克)