2021年10月17日
新潟西 柏崎市深光寺で法燈継承式
【新潟西】10月17日 天より甘露の雨そそぐ中、柏崎市長崎の深光寺にて法燈継承式が執り行われ、檀信徒や近隣寺院など多くの参列者が訪れた。
深光寺は延文元年(南北朝時代)に創建され、今日まで600年にわたり長い間法燈を繋いできており、この度住職となった前田健仁上人で35世となる。そのような長い歴史をもつ深光寺だが、平成19年に発生した中越沖地震では本堂・山門が全壊、庫裏が半壊するなど甚大な被害を受け、当時の住職であった34世高野晃史上人の呼びかけのもと、神楽坂法縁の援助や檀信徒の協力を受け、11年にわたる歳月をかけ本堂が再建され今日に至る。
先代住職の高野晃史上人は「物事を継承するということは、良いこともそうでないことも引き継いで行くことになる。これから未来に渡り何を残していくのかよく考えて努めていただきたい。」と語り、住職の心構えとともに払子を託した。
また来賓として招かれた、神楽坂法縁の法縁長を務める嶋田堯嗣僧正(神楽坂善國寺住職)は「お寺とは檀家さんあってのもの…檀信徒と手を携え、三宝給仕と寺檀和融に努め『お参りに来た人々が清々しい気持ちになれる』そういうお寺めざして頑張ってほしい。」と激励した。
前田上人は式中、仏祖三宝に新たに住職となることを宣誓する『報告文』において、かつて深光寺を開山した日孝上人や、再興を果たした11世日現上人の故事に触れて、同じよう当山の復興を遂げた高野晃史上人の法功を讃え「歴代上人の志を継承し、その功績を辱めることのないよう、より一層の精進を重ねていく」と誓いを述べた。