2021年10月1日号
日蓮聖人降誕800年東北教区大会開く
東北教区(日野教恵教区長)は9月5日、日蓮聖人降誕800年慶讃東北教区記念大会(日野教区長=大会委員長、秋田堯瑛実行委員長)を青森県青森市蓮華寺で「ひろげよう つなげよう ささえよう」をテーマに開催した。新型コロナウイルス感染拡大の観点から無参列となったが、コロナ以前から東北教区では参加できない人たちとも大会を共有したいと準備を進めてきたため、リアルタイムでインターネット配信された同大会の様子をさらに編集したものを、教区内の全寺院教会結社に配布する予定だ。出仕者らは降誕の慶びを分かち合うため法要の大導師・菅野日彰管長猊下(東京都大本山池上本門寺貫首)とともにさらに思いを込めた大会を務めた。
日野師が「降誕をお祝いするとともに立正安国の実現に向けて世界全体の平和を心からお祈りします」と述べ開会宣言。菅野猊下と出仕者が入堂した後、「不退転 妙法伝えて八百年、ご降誕を祝う嬉しさ」と田端義宏師替詞の『八百年慶讃和讃』が僧侶9人によって奉唱された。菅野猊下の慶讃文では、日蓮聖人のご降誕を寿ぎ、衆生救済のために立教開宗されたことへの感謝を表され、「東日本大震災を乗り越え、東北教区大会を開催。我ら異体同心の誠を示し、立正安国・皆帰妙法のご遺命に応える」と誓われた。また工藤堯幸師を修法導師にし、その意志を示すような力強いご宝前修法に続き、再び「八百年祝いて進め皆帰妙法」と和讃が唱えられ、祖願達成への誓いを強固なものにした。
回向で懇ろに震災犠牲者への供養をされた菅野猊下は、ご親教に立たれ、「降誕800年は単なるお祝いではありません。私たち僧侶檀信徒1人ひとりが日蓮聖人の誓願を自らの誓いと受け止め、法華経・お題目の信仰の力によって人びとの心の乱れを改めていく時なのです」と日蓮宗徒の使命を語られた。
法要後は田端師が導師の唱題行、教区の檀信徒を代表して青森県檀信徒協議会の秋庭敏範会長が誓いの言葉の読み上げを行った。
最後に秋田師がライブ配信による唱題行で世界の人びととお題目を唱えた功徳の意義などを説き、「法要・唱題行の祈りは私たち僧侶檀信徒にとどまらず、世界中へと広がり、降誕900年に向けてつながっていく祈り」と閉会宣言で述べた。