オピニオン

2021年9月10日

宗祖降誕800年慶讃ご報恩の読誦と唱題

 鏡開きに檀徒のOさんが娘さんと一緒にお参りした。法要が進み自我偈になるとすっと立って太鼓の前に座り2本バチで打ち始めた。最後まで読経が乱れることなく無事打ち終えた。以前から唱題一萬遍にはよく参加していた彼女。久しぶりのお参りに「お幾つになりましたか」と聞くと「大正11年生まれです」と返事。なんと数え年100歳だった。法要後、皆に紹介すると感激し拍手喝采だった。総代のN氏は数え年94歳。行事には率先して奥さんとお参りする。私が主催する茶道仙游会の相談役を務め、夏のお稽古では名水点で濃茶を練った。「お稽古した日は必ず家でメモしてます」と奥さん。月回向でも略要品はすらすら暗誦。60~70代の若い(?)檀信徒さんも2人の前では腕が痛い足が痛いなどの言葉は出ない。
 ところで今年2月に日蓮聖人降誕800年の嘉辰を迎えた。当山では宗祖降誕800年慶讃法要もコロナ禍の影響で来年度に延期することになった。そこで信行会では3月から日蓮聖人降誕800年慶讃ご報恩として「皆で総要品を読誦しよう」をテーマにお経練習を始めた。来年の慶讃法要では唱題行と総要品の報恩読誦会を行う予定だ。最初の5回までは初心者向けに方便品・自我偈・神力偈・世尊偈・欲令衆・自我偈訓読を練習した。8月から本格的に総要品に入った。はじめにお経の解説をする。お経の内容を理解すると読経にも力が入る。勉強会にならないよう概説を心がける。次に、一一文文で発声練習する。導師が発音した経文を参加者が1句ずつ同音して反復する。この練習により経文の伸ばしや詰めが理解できる。通読する時は大きな声ではっきり読むよう心がけている。今回は木柾の打ち方も指導。木柾は読経を補助する仏具。いわゆる「雨ダレ」打ちが基本となる。雨ダレとは雨の滴が軒先から1滴1滴等間隔で落ちるリズムのこと。一音一打正確に打つことがポイントだ。経文の発声と同時にバイで木柾(今回はタオル)を打つことで読経のリズムが体感できる。読経時間が実際より短く感じるから不思議だ。
 40年前、身延山僧道修行を終え本山勤務のため信行道場南寮に起居していた時のことだ。幸運にも同じ棟に居住していた宮崎海優老師に部経読誦を口伝していただいた。宮崎老師はかつて日蓮宗信行道場で訓育主任を何期も務めた僧風教育の大家。部経読誦の前には必ず深草元政上人の『誦経文』を唱えた。文中「音吐遒亮・文句分明」(正確に一文一句音声を整えて発音する)が読誦の基本だと教示された。私も『誦経文』を唱え、参加者と心構えを確認しながら読経に臨んでいる。
 法華経法師品第10には五種の妙行「受持・読・誦・解説・書写」が説かれている。日蓮聖人は、「法華経を受け持ちて南無妙法蓮華経と唱ふる、即五種の修行を具足するなり…日蓮が弟子檀那の肝要、是より他に求むることなかれ」(『日女御前御返事』)とお説きになっている。唱題受持が成仏の直道であり、他の読・誦・解説・書写は受持の中に含まれる助行と教える。
 自坊では年2回唱題一萬遍修行を行っている。木柾に合わせて5台の太鼓を2本バチで打ちながら約5時間で唱題一萬遍する修行だ。皆が交代で打つ一萬遍の太鼓練習もしてきた。
唱題行こそ私たちの正行であり、法華経読誦はその助行であることを念頭に、日蓮聖人降誕800年慶讃のご報恩として檀信徒とともに総要品読誦に精進したいと願っている。
(論説委員・奥田正叡)

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今年の1月13日の御年頭会の日も晴天にめぐまれました。

日蓮聖人の新年初の月命日はいつも晴れます。

みなさま今年もお元気でがんばっていきましょう!

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