日蓮宗新聞

2021年6月20日号

北陸教区記念大会開く

北陸教区大会①北陸教区主催の日蓮聖人降誕800年慶讃・佐渡法難750年報恩 北陸教区記念大会が6月6日、新潟市のりゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホールで開かれた。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、教区大会では初のインターネットを用いたライブ配信形式とし、僧侶檀信徒は会場無参列となった。大会テーマは「未来へつなぐ 宗祖のこころ ほとけのこころ」。
◆良き未来への課題
開会宣言では、宮澤順正副教区長が、「苦しい社会状況ですが、後の良きことを迎えるために私たちに与えられた課題かもしれません。800年を機に私たちの心を生まれ変わらせましょう」と呼びかけた。続いて大会前に収録された講談師・一龍斎貞鏡さんの講談『宗祖御一代記〜ご降誕〜』が流れ、臨場感ある語り口調が降誕の場面をより視聴者に想起させた。
◆苦海の衆生を救う
菅野日彰管長猊下を大導師に営まれた記念大会法要では、新潟県蓮昌寺女子会コーラス部が「~このあかりとわにたえず~」と歌う仏教讃歌『ささぐみあかし』の動画が流れるとともに、修法師が入堂し仏天に日蓮聖人ご降誕への加護を得るため法楽加持を行った。式衆とともに菅野猊下が来臨され、『十方礼仏』の声明や法華経の読経で法味が懇ろに捧げられた。
ご宝前に立たれた菅野猊下は慶讃文で「苦海に没在する衆生を救わん」と降誕された日蓮聖人への鴻恩に謝を尽くされた。また佐渡配流750年を迎えていることに関して大難中の大難としながら、「本化上行菩薩のご自覚がますます深まり、始顕のご本尊、『開目抄』、『観心本尊抄』を著され、我ら日蓮宗徒に本懐を示された」とその意義を説かれ、み教えを拝受すると誓われた。
◆コンサートホールに響く美しい声明
また出仕僧侶によって降誕800年のご正当宗門法要でも唱えられた声明『高祖讃』が捧げられ、ご誕生から後世まで繋がる日蓮聖人のご高徳を讃美した。『高祖讃』は普段法要で唱えられることがなく、降誕800を機にした出仕僧侶にとっての新たな研鑽となったが、コンサートホールという場所柄で唱えられた声明は美しい反響を得て、北陸教区が日蓮聖人への報恩を示す1つの形にした。
◆地涌の菩薩とありがたく受け止めて
菅野猊下のご親教では、コロナ禍は人間のエゴ・欲望によるものとし、「日蓮聖人は人間が自然・社会と深く一体となり、平穏を作り上げなければならないというお題目の心を広めるために迫害を受け入れられました」と話され、「私たち日蓮宗徒は2500年前にお釈迦さまから託された地涌の菩薩たちです。尊くありがたいことと受け止め、その心を広めていきましょう」と教示された。
ほか一龍斎さんの講談『佐渡ご法難』の段の動画、石川県立像寺住職の福井清周師を導師にした唱題行、ホール備え付けのパイプオルガンによる奉納演奏が行われた。法要中にはあらかじめ撮影された宗門子弟による散華や檀信徒の笑顔、また鈴木達昭新潟県東部檀信徒協議会長の誓いの言葉が随所に盛り込まれ、画面を通しての大会のテンポが意識される構成となった。
◆歩み止めず
最後に馬田行康教区長が閉会の辞にあたり、「立正安国・世界平和の実現への歩みを私たちは止めてはなりません」と強く視聴者に訴えた。

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2021年6月1日号

歌舞伎『日蓮』いよいよ6月3日から

①決めカット-1東京・歌舞伎座での「六月大歌舞伎」(6月3~28日)第三部上演の『日蓮』に主演する市川猿之助さんが、東京都大田区の宗務院で5月20日に合同取材会を行った。猿之助さんは集まった報道陣に対し、「コロナ禍での難しい状況のなか、日蓮聖人降誕800年記念としての『日蓮』を一から作り上げました。万難を排された日蓮聖人の精神に支えられながら、仏神の加護を得て千穐楽まで興行を成功させたい」と意気込みを語った。
また取材会で猿之助さんは日蓮聖人の魅力について、「強いイメージが先行していますが、実は信徒や女性にとても気を遣う優しい人」と述べ、「一切経を全部読まれたのは人びとへの〝愛〟が根底にあるから。ものづくりの姿勢とも重なりシンパシーを感じます」とも。さらには今回ご遊学時代の若い日蓮聖人(蓮長と名乗られていた頃)にスポットを当てた点について、「日蓮宗は昔から社会と関わってきました。鎌倉時代には、多くの人が苦しんでいる中、僧侶は仏教の理屈ばかりを論じていました。日蓮聖人はそんな状況に嫌気が差し、目の前にいる人を救おうと山を下りられる。それが社会と常に関わってきた日蓮宗の始まりだと思います。我々が菩薩として世の中のために働き、人びとに〝生まれてきて良かった〟と言ってもらいたい、そういう理想を持たれていました。この現代においてコロナを消し去る超人的な日蓮聖人ではなく、人びとの心の向き合い方を示してくれる日蓮聖人を伝えることによって、観に来てくださった人に何かを持って帰ってもらえれば」と願った。
『日蓮』は、戦乱や天災が相次ぐとともに、飢餓や疫病も流行るという世相が混乱を極める鎌倉時代、人びとが救われない世に疑問を抱いた蓮長(後の日蓮聖人)が今を生きる大切さを説き、人びとの幸せを願う力強い姿を描く。副題は「愛を知る」。主演・演出=市川猿之助さん。構成・脚本・演出=横内謙介さん。

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新年のご挨拶。

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