ひとくち説法
2021年4月20日号
北国の春に
春は、北海道に住む者にとって待ちに待った季節です。凍えるような寒さ、つらい除雪から解放され、ホっとします。草木もこの時期を待っていたかのように一斉に芽吹きます。
冬の間は、雪の降らない、暖かい土地に住む人をうらやましく思いますが、地面に緑が多くなってくると嬉しくなります。
さて、私のお寺は、洞爺湖に近い所にあります。風が吹いていない時は、湖面が鏡のようになります。春の穏やかな日には、蝦夷富士と呼ばれる羊蹄山をはじめとして、周りの雄大な景色を余すところなく納め、見る人を喜ばせています。
日蓮聖人は、鏡は物の姿を映し出すものであると言われています。そして法華経を鏡に譬えられ、人の心を映し出すと示されています。
私たちは、法華経の言葉に素直に向かい、自分の心を見つめなおし、精進をしていきたいものです。
(北海道西部布教師会長・川上大誠)
北国の春に
春は、北海道に住む者にとって待ちに待った季節です。凍えるような寒さ、つらい除雪から解放され、ホっとします。草木もこの時期を待っていたかのように一斉に芽吹きます。
冬の間は、雪の降らない、暖かい土地に住む人をうらやましく思いますが、地面に緑が多くなってくると嬉しくなります。
さて、私のお寺は、洞爺湖に近い所にあります。風が吹いていない時は、湖面が鏡のようになります。春の穏やかな日には、蝦夷富士と呼ばれる羊蹄山をはじめとして、周りの雄大な景色を余すところなく納め、見る人を喜ばせています。
日蓮聖人は、鏡は物の姿を映し出すものであると言われています。そして法華経を鏡に譬えられ、人の心を映し出すと示されています。
私たちは、法華経の言葉に素直に向かい、自分の心を見つめなおし、精進をしていきたいものです。
(北海道西部布教師会長・川上大誠)
2021年4月10日号
平らかなるは人なり
昨年から続く新型コロナウィルス感染症のため私たちの生活もすっかり様変わりしました。「会いたくても会えないつらさ」が「会えるのに会わないつらさ」に変わり、自粛生活が続く中でストレスが溜まり、些細なことで他人を責め、家庭内で暴力を振るうケースが増加しています。
いま注目されているプログラムに「アンガーマネジメント」というものがあります。直訳すると「怒りを管理する」ということになり、怒りに振り回されず上手に付き合うことを目標としています。その基本は「カッとなったら6秒待つ」というものです。怒りのピークは6秒といわれ、それを過ぎると怒りの衝動は収まっていきます。逆に6秒の間に行動を起こすと、思っている以上の言葉や攻撃を相手にぶつける結果になります。
日蓮聖人は「瞋るは地獄~平らかなるは人なり」と示されています。苦しい世相にあっても仏の心で、仏の世界を作っていきましょう。(北海道東部布教師会長・森脇智亮)