ひとくち説法

2020年12月20日号

オリンピックを思う

 平和の祭典と言われるオリンピックが延期されました。今までのオリンピックは、憲章を無視するように他国のことを思いやる人はわずかで、自国の勝利至上主義だったように私には思えます。
 立派なスタジアムで歓声を上げて沸き立つのは、かつて古代ローマ帝国のコロッセオで格闘技に熱中した人たちと違わないようです。帝国周辺の地域では多くの人が富を搾取され、奴隷として貧しい生活を強いられました。現代でも発展途上国、多くの国では飢餓による苦しみ、嫉妬、などが蔓延し、テロ・戦争の原因となっています。
 スポーツとは本来、純粋に楽しむものだと思います。勝利だけが目的ではありません。高校野球大会始め、全国でさまざまなスポーツ大会が中止となりました。今回のコロナウイルス問題は今一度立ち止まって、本来なんのために行うのか、目的、意味などを考えろという教え、警告でもあるのではないでしょうか。
(佐賀県布教師会長・辻雅英)

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2020年12月10日号

包含の教え

 〝日蓮聖人はどうして『四箇格言』で念仏や禅、真言、律の他宗を否定されたのですか?〟 
 ある日、熱心な檀徒さんから尋ねられました。
 それは、お題目がすべてを含んでいてお釈迦さまの真意を伝えているからですよと私は答えました。
 つまり、本門の題目(南無妙法蓮華経)には念仏(南無阿弥陀仏)が、本門の本尊(大曼荼羅)には真言曼荼羅(胎蔵・金剛両曼荼羅)が、本門の戒壇(即是道場)には律戒壇(戒壇院)が、唱題行には禅止観(座禅行)が包含されている、といえるからです。
 法華経にはお釈迦さまのすべての教えが統合されています。
 日蓮聖人は、末法の時代にこそ、法華経が必要になると説かれました。
 そのために強調されたのだと、私は理解しています。
(熊本県布教師会長・山口義人)

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2020年12月1日号

三つ子の魂

 「もう1回読んで~」と何度もせがまれたことはないだろうか。私も、子どもが幼い頃は何回も同じ絵本を読んであげた。何度も読んで何度も同じところで喜ぶ。しまいには覚えてしまって、面白いページの直前には「くるぞ、くるぞ~」とわくわくしている。情景さえ思い描いているようである。そうして、気に入った本はボロボロになる。
 この昔から繰り返される家庭の営みによって、子どもの心は安定するのである。なにより、肉親の愛情のこもった声、伝わってくる肌のぬくもりに、子どもは安心するのではないだろうか。安心できる場所があってこそ、子どもは外に飛び出すこともできるようになる。
 「三つ子の魂百まで」というが、幼い頃に安定した心、魂が百歳まで続くという意味である。詰め込んだ知識が百まで残るという意味ではない。
 大人になり、ボロボロの絵本を見て、なつかしさにほっとする。そんな家庭を大切にしたい。
(福岡県布教師会長・西島良祐)

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