オピニオン

2020年9月1日

人生はんど仏句

 日蓮宗新聞社論説委員・日蓮宗現代宗教研究所顧問を務めた中村潤一師が亡くなった。師は32歳で「九州新翰箋」で新聞デビューし「人生はんど仏句」「マゴに聞かせるお釈迦さま」など数多くの連載を発表し続けた。「いけがみ」など他寺の寺報やタウン誌にもコラムを持っていた▼師の僧侶としての生き方に影響を与えたのは、40数年前、現宗研主任であった石川教張師。教張師は、その時代に相応しい布教をと文書伝道を示唆し、その場も紹介したという▼宗門の布教方針を作成する部門に長く在籍し、時の宗務総長が臨席する会議で、机を叩いて熱弁を振るったという武勇伝もある。七百遠忌の布教方針をほぼ1人でまとめた教張師に倣い、信行必携第2版を1人で書き上げたのは潤一師であるが、そこに名前はない。黒子役に徹する仕事が多かった人である。「やはり野に置け蓮華僧」。師が自嘲気味に語る自分の姿がある▼今からは地方の時代であると、昭和55年4人の若手僧侶とテレフォン説教・地涌の声を立ち上げ、2人を宗務所長に、後の2人を布教師会長に育て上げた。自分の主義主張を押し付けるのではなく、人を育てることを目的とした会であった。晩年に次世代のためと15人の若手と私塾を作っている。その活動は他県にも及んだ。「人を育てないものは1代限りと思え」。日蓮聖人の晩年を思い出すのは私1人だろうか。(雅)

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