オピニオン
2020年6月10日
変化の人
欲令衆の中に「変化の人を遣わして、これが為に衛護となさん」と説かれています。私は海外で布教活動をしていた頃、変化の人に救われました。米国からカナダへ飛行機で帰る際、大雪のため手前のシカゴで降ろされ、明朝再出発するといってホテルの宿泊券を渡されました。雪の中で2時間ばかり迎えのバスを待っていましたが、バスは来ません。1人の婦人が近寄ってきて、事情を尋ねてきました。私はホテルの宿泊券を見せ迎えのバス待っていると告げました。その婦人が携帯でホテルに電話してくれました。ホテルの名前が違っています。
〇〇ホテルではなく、ホテル〇〇です、との答え。その名前のバスが、先ほどから何度も来ていることに気づきました。ホッとしてお礼を言おうとすると、姿はありません。まさに変化の人でした。法華経を信仰する者が困難に会うと必ず変化の人が現れ助けてくれるのは本当でした。
(滋賀県布教師会長・福島謙應)