オピニオン
2020年5月20日
子育ては仏育て
新型コロナウィルスによる自粛が続き、寺院の境内で周りの新興住宅地に住む見知らぬ子どもが遊び場がないのか遊ぶ姿をよく見かけます。なかには庭石によじ登ったりして危険と思える行為をする子もいたりしますが、昔のおじさんのように怒鳴るわけにもいかず、優しく危険だと伝えます。
自分の子が可愛いのは当たり前ですが、その愛情を他人の子にも向けることは大切なこと。お経の中に「今此の三界は皆是れ我が有なり その中の衆生は悉く我が子なり」と出てきますが、お釈迦さまは「この世の中は私の救う世界で生きる者すべてが私の愛しい子」とおっしゃられています。世界のすべての人々が明るく正しく生きていくことを願っておられます。だから子どもたちを見守り、優しく諭すこともお釈迦さまのお手伝いをさせていただく菩薩行なのです。苦労があっても子育ては楽しいもの。私たち1人ひとりが仏の子である思って生きたいものです。
(大阪府三島布教師会長・萬田信力)