2020年2月15日
東京南 宗務所主催檀信徒研修道場
【東京南】2月15日(土)に、宗務所主催の檀信徒研修道場が目黒区八雲常圓寺(古河良晧住職)で行われ、檀信徒約50名が参加した。はじめに古河師より、「旧・碑文谷法華寺由来の法華信仰」と題してスライドを用いた講演がなされた。碑文谷法華寺(現・天台宗円融寺)は日蓮聖人の高弟日源上人が弘安6年(1283)に天台宗法服寺を改宗し、江戸期には末寺75ヶ寺を擁する日蓮宗の名刹寺院として栄えた。しかし、不受不施論争の際、江戸幕府の命を受け元禄11年(1698)天台宗に改宗され、四百年余りに及ぶ日蓮宗寺院としての歴史を閉じたとされる。古河師は「宗門は十七世紀頃の不受不施問題で大きな外圧を受けて二分され、流罪を受けた上人方、ご信者の方々のご苦労は想像を絶したものと思われる。不屈の精神のもとに数々の困難を忍んでこられた先師たちの気持ちを受け止め、いかなる状況においても世の平安と人々の安寧を願い、法華経信仰を受け継いでいかなければならない」と語った。その後、碑文谷法華寺伝来の釈尊涅槃図が特別公開され、輪郭線や余白に経文が書き込まれた特徴的な涅槃図の解説がなされた。
続いて一龍齋貞鏡師より、来年の宗祖降誕八百年に向け、「日蓮聖人御一代記」の講談が演ぜられた。講談特有のズミカルな話し方に聴衆は終始魅了されていた。
参加された檀信徒の一人は「貴重な涅槃図も見ることができ、大変感動した。ぜひ皆にも見てもらいたい」と話し、充実した様子であった