2019年9月11日
滋賀 近畿教区災害対策研修会
【滋賀】近畿教区(橋本一妙教区長)は9月11日にホテルアゴーラリージェンシー大坂堺を会場に災害対策研修会を開催した。日本列島は現在、地震や豪雨被害、台風被害など気候変動に伴う大規模な災害が相次いで発生しており、もはや災害は忘れる間もなくやってくるような状況、平時から災害対策を講じる必要がある。
近畿教区内でも阪神大震災や大阪府北部地震、平成30年台風第21号や局地的豪雨などを経験し、とりわけ防災意識が高い。
今回の研修会では、昨年の宗祖降誕800年近畿教区記念大会の記録撮影を担当した、一般社団法人 防災・地域再生ドローン利活用推進協会(RUSIA) 理事の上田雄太氏に「災害時のドローン活用について」と題して指導を受けた。
災害時にドローンを有効活用した場合、安全性の確保が難しい危険な場所、人が立ち入れない狭小地、道路が寸断されて孤立してしまった場所へも容易に進入・撮影ができるため、負傷者発見や拡声器を搭載しての避難指示、救命胴衣の投げ入れや食糧・水の運搬など、多岐にわたって大きな期待が寄せられている。また、建造物の損壊状況も上空から短時間で把握することができコストも低い。
一般人がドローンを運用するには、操縦技術以外に多くの法律法令を遵守した運用が求められ制約も多く、飛行包括許可を取得している専門チームのネットワークが実力を発揮する。
研修会には地元宗会議員や各管区宗務所長はじめ役職員が多数参加したため、迅速かつ効率よく寺院の罹災状況を把握できるこの技術を宗門単位で活用できないものかなど、現実志向の意見が多数提案され、宗門の災害時対応に一石を投じる有意義な研修会となった。