2019年9月10日
静岡中 教師大会と敬老会
【静岡中】宗務所(塚本智秀所長)は9月10日、ホテルアソシアで「教師大会」と「敬老会」を行い、教師大会には管内僧侶約50人、敬老会には70歳以上の対象者12人を含む約80人の僧侶が参加した。例年、教師大会は夏講会とともに開催していたが、中堅からベテラン僧侶の参加を促すため、今年は敬老会と同日開催となった。
教師大会では、最初に塚本所長が挨拶で「新しい体制の宗務所が最初に実施したアンケート調査で、三離れなどの実態が明らかになってきました。これらの問題に対し、布教師会が行ってきたトークセッションが有効であることが分かりましたので今日はこれを体験して、有意義な時間を過ごしていただきたい」と述べた。
次に山田泰裕師(富士市實圓寺住職)が、自身のスリランカ別院での二年半の経験、宗務所事務局長としての経験、29歳にして住職になった経験などを述べ、「先人の築き上げた年月を尊重する気持ちや、おごり高ぶらない姿勢」の大切さを語った。
続いて大場唯央師(藤枝市大慶寺修徒)が、若手の意見が見過ごされがちな宗門において「対話」の重要性を説いた。理想のあるべき姿を念頭において、その達成のために何をするかという「バックキャスティング」の考え方を説明しながら、多様な考え方を受容し、立場を超えて「相互理解」することこそが「対話」の精神であり、先行きの見通せない不確実な時代に必要な態度であるとした。
その後、討議項目①社会が寺院・教師に対して感じていることは何か、②社会が感じていることに対し各寺院の考えや取り組んでいること、③これからの寺院・教師が考え行動していかなければならないこと、の三点についてグループセッションが行われた。参加者は10のテーブルに分かれて年齢の垣根を超えて意見を出しあい、大きな紙に書き出して代表者が発表した。僧侶がお寺の世界だけでなく、もっと社会と関わって一般常識を身につける必要があることが浮き彫りになった。
その後行われた敬老会では、日本舞踏家の花柳昌梨花氏が、歌手の三波春夫氏が作詞作曲した歌「大日蓮」に合わせて舞踊を披露した。代表して記念品を受け取った88歳の丸茂正隆師(静岡市清水区瑞泉寺住職)が「名前を呼ばれる順番で、そんなに年を取ったかとしみじみ思いました。これを糧に長生きしようと思います」と挨拶した。