2019年6月29日
神奈川2・令和元年度社教研修会
【神奈川二】社教会(楠山泰延会長)主催、宗務所(楠山泰道所長)後援の「令和元年度社教研修会」が6月29日、鎌倉市本山本覚寺(永倉日侃貫首)で行われ、僧侶・寺庭婦人・檀信徒ら、約70人が出席した。
同社教会は「私にできる社教活動」「お寺でできる社教活動」をテーマとして活動しており、その活動の一環として年に一度講師を招いて研修会を行っている。
ことしは、平成28年度の同研修会(会場・大明寺)でも講演し、好評だった今泉マユ子氏(株式会社オフィスRM代表取締役・管理栄養士)を再び招き、『食の備えが命をつなぐ~知っておきたい防災食~』と題して研修を行った。
研修会に先立ち、楠山泰道所長、楠山泰延会長が挨拶。
講演では、今泉氏は冒頭からたくさんのスライドや持参した食材・道具を用いて、分かりやすく「お湯ポチャレシピ(電気ポットを使用した料理)」「スカーフ防災活用法(役立つ日用品)」「避難所設営」などから説明を始めた。
災害食については、「特別なものではなく、普段家で食べているものを活用する」「生きるためのだけの食事、我慢して食べる食事ではない」「家族や自分が好きなもの、美味しいと思うものを選び、体と心の栄養を摂る」ことが大切であると強調し、自身が体験した被災地の声や問題点を詳しく説明、ローリングストック(普段食べている物を少し多めに用意して、食べたらその分買い足す考え方)や分散備蓄、カセットコンロ・水の備蓄、防災への意識を高める、「停電ごっこ」「断水ごっこ」を実践することなどの大切さを話した。災害時のトイレ対策などについても説明した。
また、実際にお湯ポチャレシピ「ごはん」と「麻婆高野豆腐」や、カンパンの美味しい食べ方、「切り干し大根の塩こぶお茶和え」「ミックスビーンズの栗あん風」の調理を披露、会場の参加者全員が試食するなど、終始楽しい雰囲気の中、講演は進行した。
最後に「私の願いは、毎日の食事を大切にして、健康を維持することです。私のお話が少しでもお役に立っていただけたら幸いです」と会場に投げかけ、講演は終了した。
山本貫恭前社教会長の挨拶で、研修会は終了。参加者の60代の男性は帰り際「最近も新潟県・山形県、県内でも大きな地震があったように、いつ、大きな地震が起こるかわからない。命を守る、特に食べものやトイレのことは不安材料。こういうお話を聞ける機会はありがたく、勉強になりました」と感想を述べていた。