2019年6月20日
◆今しなければ!
トルコに「明日できることは今日するな」という諺があるという。なんといい加減な、と思っていた。日本では逆に善は急げという▲長年の勤めを終えて毎日が日曜日となった友人と会った。我が身と較べ少々うらやましい。好きな趣味に没頭できるというものだ。ところがそうでもないという。いつでもできるとなると、なぜかやる気が失せるというのだ。勤めていた時はいつまでにこれをしなければ、という日程がいつも頭にあった。それがなくった。つまり必要に迫られる制約がないため、ずるずると何もしないまま時が経ってしまうのだと説明する▲そういうことなら、制約されるのも悪いことではない。まず身近に目標を掲げ、その実現に向かって強い意志をもって行動することは生活のリズムを作る上でも大事なことだ。目標達成という制約があることにより、行動も活性化されることだろう▲そこでトルコの諺に戻ると、闇雲に振り回されることなく、優先事項をよく考えて今日すべきことを実行しようということになるのではないか▲宗祖は「汝早く信仰の寸心を改めて速やかに実成の一善に帰せよ」(『立正安国論』)と説示されている。諸宗・諸経をしっかり見究め、真の幸福と平和を実現するには法華経=実成の一善しかないと結論された。今すべき最優先事項がこれだ。急ぎ法華経を信じ行ずべきである。(直)