全国の通信記事
2019年5月26日号
東京東 台東区妙音寺で入寺式
【東京東】台東区浅草妙音寺で第36世岡﨑英雄師から第37世岡﨑英里師への法燈継承式が5月26日に営まれ、組寺・法縁など有縁の僧侶並びに檀信徒約200人が参列した。開式に先立って、地元木遣保存会先導による練行列が行われ、前住職の御功績への感謝とご慰労並びに新住職の新たな門出を祝った。
奉告式では、御宝前において沖真弘宗務所長による辞令及び認証書伝達、正干与である寺尾英智師(いすみ市本善寺住職)の介添と共に岡﨑英雄前住職より法燈継承の儀がなされた。
岡﨑英雄前住職は昭和44年に同寺の法燈を継承して以来50年、自坊の檀信徒教化はもちろんのこと、東京都東部宗務所長をはじめ管内要職、求道同願会会長、浅草仏教会会長など宗門内外の役職を務められ、広く布教活動に取り組んでこられた。
また、平成14年から平成15年には、大本山清澄寺別當として宗祖御霊跡の護持に尽力された。
岡﨑英里新住職は入寺奉告文で、「一、吾れ、法華経の大燈明をかかげん 一、吾れ、本仏釈尊と日蓮聖人のみ教えを習い伝えん 一、吾れ、妙音寺の興隆を目指さん」と決意を新たにされた。
秋田 日本海中部地震第37回忌追善法要
【秋田】日本海中部地震から36年、海岸に慰霊のお題目響く
日本海中部地震の発生から36年目を迎えた5月26日、秋田県宗務所(柴田寛彦所長)は「日本海中部地震第37回忌追善法要並びに国土安穏祈願法要」を行った。法要には僧侶檀信徒合わせて25名が参加し、津波による被害者を出した第1会場(能代港)と第2会場(加茂青砂)を巡って、慰霊のお題目を海へと響かせた。また当日は、秋田県修法師会(阿部龍翔会長)による国土安穏祈願祈祷も行われた。
36年前の5月26日、穏やかだった日本海が豹変した。能代港では、東北電力能代火力発電所の用地造成や港の護岸工事中に35名が、また加茂青砂では遠足に訪れていた小学生13名が津波に襲われ尊い命を失った。日本海側は太平洋側に比べると津波被害の経験が少なく、地震発生時も津波に対する策が十分に取れていたとは言い難い状況であった。秋田県では、昭和14年に男鹿地震が発生している。その際には加茂青砂には津波が来ず、山で起きた土砂災害の落石事故で被害者が出た。そういった過去の経験から、山に逃げるという避難行動の遅れが生じたとも言われている。当日参加した檀信徒は「テレビで当時の状況や津波被害者の事を知り、亡くなった方達にお菓子をお供えしたいと思った。海がキラキラして、子供達はこの海を見ながらお弁当を食べていたのかなと、実際に現地を見て感じる事ができた。」「子供達に会えたようで嬉しい。お坊さん達と一緒にお題目を唱えられて本当に良かった。」と海に向かって熱心に拝んでいた。秋田県内では高齢化が進み、災害発生時の避難行動は難しさを増している。いざというとき、自分と家族の命をつなぐために何ができるのか、何をすべきなのか。日常が災害と常に隣り合わせであることを忘れてはならない。
兵庫北 宗務所・檀信協合同総会と研修会
【兵庫北】宗務所は5月26日、檀信徒協議会との合同総会と、教師・寺庭婦人・檀信徒合同研修会を豊岡市立光寺で開催した。
合同総会は僧侶・総代37人が出席し、今年度の会計予算・事業計画などを審議した。
その後の85人が参加しての研修会では、堂前貫修宗務所長の「いのちに合掌」をテーマとした講演と参加者によるディスカッションが行われ、檀家数の少ない寺院の鬼子母尊神祭を檀信徒一人一人がスタッフとなって盛り上げて地域の祭として定着したことや、近年の葬儀社等での会館葬の増加傾向に対して、自宅や菩提寺で葬儀を行いたいなど、活発な意見が発表された。