日蓮宗新聞

2019年5月1日号

熊本地震から3年 物故者慰霊と復興祈願祭

熊本地震①熊本地震から3年が経った4月14日、南阿蘇村の長陽西部小学校跡地で物故者慰霊と復興祈願祭が、九州各地からの修法師らが出仕するなか営まれた。同地震では関連死を含め270人の犠牲者を出し、未だ約1万6500人が仮住まいを余儀なくされている。導師を務めた濵田義正熊本県宗務所長は挨拶で、法要中に犠牲者の思いを強く感じたことを述べ参列者に謝意を表し、法要を続けていくことを誓った。

熊本県管内で大きく被害を受けた寺院の1つ、益城町日眞寺は、本堂庫裡に隣接する崩れた県道の擁壁工事がようやく開始するという。一方で、全壊した同町道安寺や熊本市本妙寺の登録有形文化財の仁王門の再建、修復の目処は立っていない。いずれも行政による区画整理の計画が定まっていないことや財源不足によるものだ。道安寺の竹本義隆住職はみなし仮設として市内に居を構え、益城町の寺まで毎日通っている。「檀信徒の住まいの場所はバラバラになったが、お寺の行事があることで、みんなが顔を合わせる機会にもなっている。皮肉なことだが、家族の身体健全を祈りにくるなど、親子などの絆は強くなっている。仮本堂ではなく、早く寺院を復興させて、みんなが落ち着ける場所を作りたい」と竹本住職は願う。しかし、今後、区画整理での仮本堂の移動や再建時の寄付者に対する税制の優遇期限が迫るなどやらなければいけないことは多い。
法要に参列した阿蘇市光徳寺檀徒の女性は「家は半壊で済んだが、震災の影響で夫が体調を崩し入院し、1人で生活している」と現況を話した。また竹本住職は「東日本大震災もそうだが、まだまだ長い道のりで苦労している人がたくさんいることを忘れないでいて欲しい」と静かに語る。
濵田所長は「高齢者の孤独死など問題は山積み。だけれど、法要を営んだことなど、喜んでくれることを伝えていきたい」と述べた。

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