オピニオン

2019年3月10日

平成後への志向と立正安国・お題目結縁運動

平成後への志向
昨年の11月2日の読売新聞に中高生を対象に行われた「平成時代アンケート」の結果が発表されていた。全国の中学・高校から選ばれた58校の2万980人の生徒を対象にしたものであった。
30年続いた平成の時代は終わり、今年から新しい時代が始まる。平成の時代はバブル経済が崩壊したり、天変地変があい続いて起きたりした時代であった。その天災は各地に多大な被害をもたらし、大勢の犠牲者を出した。被災した人びとは大変な苦労をされ、さらに深い悲しみに堪えてきた。異常気象時代を迎えて、安全安心に生きられることが、いかに幸せなことであるかを痛感した時代であった。
特筆すべきは、オウム真理教のテロ活動があったことである。社会に安心を与えなければならない宗教団体が、社会を不安に陥れるようなことをした事件は平成時代の大汚点といえよう。さらになくなりゆく戦争世代の人たちが戦争の悲惨さや原爆の残酷さを伝え、平和こそ人間生存にとって大切なことを語り継いできた時代でもあった。
次世代を担う中高生の諸君はこの現実を見聞して、未来の社会に求める価値観を、第1に平和、第2に安全、第3に安心としたとあった。これを見て読者は、日本の将来に希望を持てたと思う。
核軍拡競争への憂慮
朝鮮半島の非核化は、昨年6月の米朝首脳会談で約束されたが、再び会談が予定されているのでその進展に期待しよう。しかし一方において米国はロシアとの間に結ばれていたINF(中距離核戦力)全廃条約を破棄することをロシアに通告し、今年7月にはこの条約は失効するという。その理由は、ロシアで新たな地上発射巡航ミサイルが開発されていることがINF条約に違反するからというのである。他方、中国ではこの条約には関係なく中距離核戦力を増強していると伝えられている。
これらのことから、核戦力の軍拡競争が始まったのではないかと憂慮されている。これは北朝鮮の非核化を前進させるためにも、世界人類の平和のためにも、止めてもらわなければならない。世界の核廃絶の流れを逆流させてはならないからだ。
立正安国・お題目結縁運動を担う私たちが、真剣に核廃絶の運動に立ち上がらなければならない時が来ている。
立正安国・お題目結縁運動
日本には核兵器廃絶を訴えていく使命がある。新しい時代を迎えようとしている日本は、この核廃絶を新しい時代への志向として世界をリードしていく使命がある。核兵器で国の犠牲になった人びとの核廃絶の尊い願いを背負っているからだ。
日蓮聖人降誕八百年に向かって展開している立正安国・お題目結縁運動が、新しい時代にめぐり会えたことは、この運動であることを示している。
日蓮聖人の魂魄は、佐渡でお過ごしの中で、法華経に生きる信仰の三大原理をお示しになられた。その中で私たちの生きる目的は、この娑婆世界を平和な仏国土とすることだとしている。つまり立正安国・立正世界平和の実現である。そのためには、ご本仏の心とともにお題目を身と口と意で唱えて生きろと言われている。日蓮聖人はこのことに命をかけるためにお生まれになられた。
降誕八百年を寿いで、全世界に向かって、声を惜しまずお題目を唱えて行動していこう。
(論説委員・功刀貞如)

illust-ronsetsu

side-niceshot-ttl

写真 2023-01-13 9 02 09

新年のご挨拶。

過去の写真を見る

全国の通信記事

  • 北海道教区
  • 東北教区
  • 北陸教区
  • 北関東教区
  • 北関東教区
  • 千葉教区
  • 京浜教区
  • 山静教区
  • 中部教区
  • 近畿教区
  • 中四国教区
  • 九州教区

ご覧になりたい
教区をクリック
してください

side-report-area01 side-report-area02 side-report-area03 side-report-area04 side-report-area05 side-report-area06 side-report-area07 side-report-area08 side-report-area09 side-report-area10 side-report-area11_off side-report-area12
ひとくち説法
論説
鬼面仏心
購読案内

信行品揃ってます!

日蓮宗新聞社の
ウェブショップ

ウェブショップ
">天野喜孝作 法華経画 グッズショップ
">取扱品目録
日蓮宗のお店のご案内
">電子版日蓮宗新聞試読のご登録
">電子版日蓮宗新聞のご登録
日蓮宗新聞・教誌「正法」電子書籍 試読・購入はこちら

書籍の取り扱い

前へ 次へ
  • 名句で読む「立正安国論」

    中尾堯著
    日蓮宗新聞社
    定価 1,365円

  • 日蓮聖人―その生涯と教え―

    日蓮宗新聞社編
    日蓮宗新聞社
    定価 826円+税

書評
正法
side-bnr07
side-bnr07