2019年2月19日
東京北 七面大明神例大祭・大荒行堂成満國祷会
【東京北】台東区谷中 本山瑞輪寺(井上日修猊下)に於いて2月19日に七面大明神例大祭・大荒行堂成満國祷会が厳修され、本年の日蓮宗加行所を成満した行僧30名が出仕し、檀信徒僧侶約130名以上が参列した。
本年の日蓮宗加行所第五行を成満された村山智洋上人(三浦市圓徳寺住職)が水行導師を勤められ、日蓮宗加行所第参行を成満された河村泰政上人(一宮市妙法寺御裡)が修法導師を勤められた、水行式では30名による大迫力の水行であり檀信徒も息を殺して見入っていた。引き続き井上日修猊下を法要導師に、行僧の早く力強い読経と、一糸乱れぬ木剣による御祈祷が厳修され、国家の安泰や檀信徒それぞれの御祈願を祈念した。
平成30年度正中山大荒行堂正傳師 吉澤日観猊下より 「本年度は87名の修行者が2月10日に無事に成満しました。井上猊下の命を受けて本日、水行導師並びに修法導師をお勤め頂いた村山上人、河村上人が中心となりまして30名が参集させて頂きました。井上猊下には心より感謝申し上げます。この行僧が来ている清浄衣は僧侶が亡くなった時に着る死に装束であります。命を懸けて読経と水行をして参りました。ですので、本日、檀信徒の皆様は大変ありがたい御祈祷を受けられたと存じ上げます。皆様にはご祈祷を心に留めて頂いて今年一年間、無事であるようにと行僧は御祈祷をされたと思います。どうぞ受け取って頂ければありがたい限りでございます。井上猊下におかれましては益々、御法体健全にして頂きまして我々に引き続きご教導頂ければありがたいと存じます」と謝辞を述べられた。
続いて本年の日蓮宗加行所を成満した出仕行僧を代表し、水行導師を務められた村山上人より、お招き戴いた井上日修猊下と、参列された本年度正傳師 吉澤日観猊下に謝辞を述べられ、「この國祷会は国の平和を祈る式でございます。日蓮聖人が立正安国論で言われているように、国の平和がなければ我々が安心して暮らせる世の中はない、といった思いで日蓮上人は法華経を広宣流布しておられました。我々、行僧も皆様の幸せを思って一百日を過ごして参りました。国の平和をそして皆さんの幸せを祈る姿勢こそが仏様、諸天善神の功徳を頂けることが出来ます。皆様もこの國祷会の意味するところであります国の平和といったことを祈って頂けるからこそ、皆様の願うことが成就するのであります。しかし、今後、うまくいかないことがあるかもしれません、そういった際にはまた、瑞輪寺様に来て頂き、正しい行いを今一度、確認して頂き、お参りをして頂ければ、皆様のご家族の方々が安穏に暮らせていけるのではないかと思いますので益々、瑞輪寺様をもととして御信心して頂ければと思います。我々、修行僧は木剣をもって皆様の心の迷いをお祓い申し上げます。日蓮聖人の教え法華経の教えを正しく信仰して頂き、御祈祷を受けて頂けるとその相乗効果で皆様が幸せに、国が平和になっていくであろうと思います。我々と共に国が世界が平和であるように共に精進して参れればと思います。」とご挨拶された。
結びに井上猊下より「日蓮宗大荒行を成満されました行僧の皆さん、当山の大荒行堂成満國祷会に御来山頂きまして誠にありがとうございました。また、私が瑞輪寺に晋山させて頂きましてから、爾来13年になります。本年は第12回目と相成りこの國祷会に錦上花を添えて頂きました。御来賓の当山参与、小林上人、金森上人、畑上人、御挨拶頂きました、正傳師をお務めなられた吉澤上人、副傳師をお務めなられた新妻上人、厚く御礼を申し上げます。正傳師様の御挨拶の通り、本年は87名の行僧しか入行しなかった中で、30名もの方々がボランティアの精神で当山においで下さった事はありがたい限りで、檀信徒の皆様は心から感謝をしなければならないことであります。と申しますのも、お1人が百日、30人が集まれば三千日でございます。この三千日の功徳を皆様は頂けたわけです。どうか、これからも七面様の御信仰を通じてお題目の信仰を益々なさって頂く、それが皆様にかえってくるのが御利益でございます。どうか本日12回目の國祷会に御参加頂きました事をご自身の身に叩き込んで頂いて、一生懸命に御信仰に励み頂きたく存じ上げます。」と謝辞が述べられ、その後、山内の東京七面山堂内にて行僧による特別祈祷があり、七面大明神例大祭・大國祷会は無事円成した。