2019年2月18日
東京北 立正安国世界平和大國祷会
【東京北】 台東区今戸 長昌寺(鈴木晃永住職)で2月18日、立正安国世界平和大國祷会が、本年日蓮宗加行所を成満した9名の行僧と、正観世音菩薩御縁日出仕僧の会「世尊会」の修法師各聖、多数の檀信徒参列のなか、盛大に行われた。春の訪れを告げるかのような気候の中、成満した9名の行僧の水行式を、本年第参行を成満された飛鳥暁乗上人(池之端大正寺御裡)御導師のもとに行われた。その後、長昌寺観音堂にて同じく飛鳥上人を修法導師に、立正安国世界平和大國祷会が厳修された。法要後、成満僧を代表し、同じく飛鳥上人より、成満僧9名をお招き頂いた御礼とご挨拶があり、「私は8年前から東京北部宗務所の通信員としてこちらの長昌寺様にお邪魔をして写真と記事を日蓮宗新聞社に送っております。ですので、去年も私はこの場所にいまして、成満された代表お上人のご挨拶を聞いておりました。そのお上人が仰っていましたのは、行僧は法華経を体感して、命を惜しまず水行をし、木剣を振って皆様の因縁を鎮め成仏まで導く為に私たちその者が剣にならなければならないといった内容でした、私もその事が行中、常に念頭にありましたので行中は中堂でたくさんの読経をし、体を熱くして水行をして参りました。例えるならば刀を作る鍛冶屋さんのように、まさに自分自身が剣になるかのような修行が出来たと自負しており大変満足がいく行となりました。入行前にそのお話を聞くことが出来本当に良かったなと思っております。また、仏様や諸天善神の神力と僧侶があげる経力と皆様の念ずる力の四念力、この三つが具足して福徳力となります。是非とも皆様にはあげさせて頂かせているといったお題目をお唱え頂きたく存じます。」と述べられ、堂内は温かい拍手に包まれた。
法要大導師を務められた長昌寺御院代の鈴木海光僧正は「本年、61年目を迎えます立正安国世界平和大國祷会も本年度、荒行を御成満されましたお上人また、世尊会の修法師のご出仕を賜り厳修させて頂き大変ありがたく存じあげます。また、檀信徒の皆様も沢山の御来山頂きまして誠に有難うございます。行僧を代表してご挨拶頂いた飛鳥上人には、通信員はもとより、団参、檀信徒研修道場と管内行事で大変お世話になっており、本日は修法導師をお勤め頂きまた丁重なるご挨拶を頂きました。お話を聞いておりまして大変厳しい御修行をなさったのだと存じております。さて、この長昌寺は、荒行堂があります大本山中山法華経寺と大変縁のあるお寺でして、開山上人は浅草寺の第三世座主、寂海法印(師)でごいます。当山、山門近くの芝生に石碑が建立されており、そこには中山富木日常と金龍山寂海とございます。当時、鎌倉時代は盛んに法論が行われておりました。そんな中お二人が法論となり、日常上人の仏法の真髄は法華経にありといった言葉に感服なされた寂海法印(師)は、日蓮聖人の元に馳せ参じて、弟子となり日寂となり、一寸八分の観音様をお持ちになりこの地に安置なされて、この長昌寺を創建したと言われております。ですので、日常上人がいらっしゃらなければ勿論、長昌寺は無かったことかと思います。一昨年のこととなりますが日常上人の御尊像を4体御造りになり法華経寺の日湛猊下より寄進頂きました、大変ありがたいことと存じております。また、本年も無事に大本山中山法華経寺の大荒行堂を成満なされた行僧の方々をお迎えして大國祷会を奉行し、立正安国世界平和を皆様と共にお祈りすることは大変意義の深いことでして、御参詣頂きました檀信徒の皆様の功徳は計り知れないものでございます。日蓮聖人のお言葉に極楽百年の修行は穢土の一日の功徳に及ばずとございます。皆様は大変な功徳を本日、お積みになったわけでございます。ですから早速、荒行成満の行僧様の御法力を体いっぱいに頂けたわけでございます。どうかその御法力を1年間お保ち頂きまして、御精進賜りますようにお願い申し上げます」と述べ、結びに長昌寺総代 吉池延子様が謝辞を述べられ、立正安国世界平和大國祷会は無事に円成した。