オピニオン
2019年2月1日
遥かなる宙
弥勒菩薩は修行中、竜華樹の下で仏になり、天や人たちのために3回の説法をすると言われている。しかし、それは56億7千万年後のことである。遥か彼方の遠い修行である。そして40億年後には地球のある天の川銀河は、アンドロメダ銀河と激突すると言われている。散り果てた星々は、激しく燃え塵となる。その塵が、合体しながら新たな星が生まれる。生命体が宿るのに数億年以上はかかる。その時に救いの法を説いて下さるのが弥勒菩薩ではないだろうか。弥勒菩薩は282億人の僧侶に対して法を説かれ導くと言われている。でも人類には宿題がある。「末の世になると人間に生まれる者は爪に入る土のように少なく、三悪道に落ちる者は十方世界の塵のように多い。心ある人びとは、よく考えるべきである」と日蓮聖人は言われている。まさに生命体は生きることが修行であり、精進を忘れず励むことが肝要である。宇宙にも、南無妙法蓮華経の広大な大慈悲がある。(秋田県布教師会長・木名瀬了昭)