オピニオン

2018年11月1日

昭和54年1月17日、嵐圭史という役者が

昭和54年1月17日、嵐圭史という役者が加行所に祈祷を受けに来た。宗祖七百遠忌の事業で門下連合会主催の日蓮劇の主役で、上方歌舞伎の名門の家柄であるが、故あって歌舞伎座の舞台に立てないなど、情報通が教えてくれた。「この人が日蓮聖人を演じて大丈夫かなぁ、線が細いし若すぎるぞ」と感じた▼先日、その圭史さんと会食する機会があった。率直に「日蓮聖人を演じるのに、不安はなかったのですか?」と聞いてみた。「ありましたよ。役者と演技者の柄が合った時『ニンがかなう』といいますが、聖人と私では、人としての大きさが違いますからね」と語ってくれた▼昭和54年から始まった日蓮劇の第1部は、42会場で10万人を動員する大成功を収めた。昭和57年の第2部(龍口からご入滅)も成功裡に終わった。親鸞・法然・道元といった鎌倉新仏教の祖師たちを演じた圭史さんは、最後にこう語った。「日蓮聖人の教えは、単に人を救うことだけでなく、救いとる状況や環境を造っていくというスケールの大きな教えだったのではありませんか」と▼その時、私は「それは伝統芸能の世界の枠を越えて、新しい分野に挑戦してきた圭史さんの生き方と重なるのかな」と感じた▼今、圭史さんは降誕八百年の記念事業で、全国を1人で巡演している。「日蓮さまのお心に聴こう」と題する語りに、私たちもぜひ耳を傾けたいものだ。(雅)

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