オピニオン
2018年11月1日
「南無」と「妙法蓮華経」
日蓮聖人は「妙とは蘇生の義なり。蘇生と申すはよみがえる義なり」(『法華題目抄』)と教えておられます。お題目を唱えることで、昨日までの命は「南無(帰命の意)」で仏さまにお返しをして、「妙法蓮華経(久遠の命の意)」で新たな命を頂くことができます。これは、仏さまと命の遣り取りができるということです。これを「妙」といいます。すると、人生の良いことも悪いことも全てが「順調」と受け入れる「受容力」が湧いてきます。これを「蘇生」といいます。そして正しい祈りは、仏さまやご先祖さまに守られてしだいに「生き抜く力」をもたらしてくれます。これを「よみがえる」といいます。
「妙」で仏さまと繋がり、仏の子として「蘇生」し、地涌の菩薩の自覚が「よみがえる」のです。希望をもってお題目「南無妙法蓮華経」をお唱えし、お題目と苦楽をともにしながら、思いを形にする新たな1日を始めましょう。
(熊本県布教師会長・山口義人)