2018年9月10日
娘たちと身延山へお参りした時のこと。
娘たちと身延山へお参りした時のこと。お焼香に立つと、小学4年生の娘が抹香をつまんで1回、2回、3回、4回…? 「何回するつもり?」すると「パパでしょ、じいじでしょ、ばあばでしょ、で、私」留守番をしているみんなの分だという。予想もしなかった答えに、なるほど…納得▼さすがにお寺でお焼香を4回もする人は見たことがないが、「1回? 3回?」法事の時によく耳にする話題だ。他にもお辞儀のタイミングなど。仏前で失礼があってはいけない…そう思えばこその心配事▼しかし作法ばかりが気になっては、仏さまと向き合うせっかくの時間がもったいない。そこで私は「諸説ありますから、お焼香は1回でも3回でもかまいません。お焼香の後、とにかく心ゆくまでゆっくり手を合わせていってくださいね」と話している▼お香の香りは、仏さまに喜んでいただけることはもちろん、私たちの心も清められ、清々しい気持ちで仏さまに向き合うことができる。故人に対する冥福の祈りも、感謝の気持ちもまっすぐに伝わる▼大切なのは、心を込めて仏さまに向き合うこと。そうすることで仏さまの懐に抱かれて、自身の心を見つめることもできるだろう。お焼香は1回でも3回でも、そしてたとえ4回だとしても、仏さまは大いに喜んでくださるはずだ。作法などの形はもちろん重要。でもそれ以上に形に込める真心を大切にしたい。(蛙)