2018年8月1日
豪雨の被災地を訪れた。
平成30年7月豪雨で犠牲になられた方々のご冥福、また被災された方々の一日も早い心身ともにした安寧をお祈り申し上げます▼豪雨の被災地を訪れた。同行してくれた地元の僧侶によると、2、3日前まで瓦礫などで片道が塞がれていた道路が2車線で通れるようになっているという。 見れば確かに、自衛隊の重機がそこらで稼働し、全国からのごみ収集車が、山のように積まれた瓦礫をせっせと運んでいる。ボランティアの人たちは水に浸かって使えなくなった個人宅の家具などを処分している。避難所に行けば、物資が積まれ、飲食物の配布、シャワー室や洗濯機が設置され、またたくさんの古着が届けられていた▼東日本大震災や熊本地震ほか、さまざまな災害が多発する日本。悲しいことだが、そこで培われたノウハウをもとに、助けたい・力になりたい、という心が重なって、大きなパワーになっている。自然の脅威には勝てないが、小さな人間が力を合わせ、復旧させている姿がそこにはあった。そして一番大切なことは、供養を含め被災者にいかに明日への活力を持ってもらえるかということだろう▼それでもやっぱり被災地の現状に心を痛めながら東京駅に着いた。何事もなく忙しい人たちが行き交うなか、ある看板を見つけた。「自然には勝てない。でも負けてない」。そうだ。みんなが寄り添える社会を作れば誰も負けない。(緑)