オピニオン
2018年6月10日
お題目の合掌
「合掌」は多くの宗教で、なされる姿です。
しかし、「合掌」の姿は同じでも、その信仰によって、内容が異なります。
今、日蓮宗では、「合掌」を基本に、法華経の20番目に説かれている不軽菩薩が、見る人を、ことさらに往って礼拝し、唱えた24字の暗誦を勧めています。なぜならば、この24字がお題目に等しいと、日蓮聖人が示されたからです。
その24字は、「我深敬汝等 不敢軽慢 所以者何 汝等皆行菩薩道 当得作仏」です。これは、「私は、深くあなた方を敬います。あなた方は、菩薩の行いをされて、やがて仏さまになれるからです」と言う意味です。
お題目と一緒に、この24字を唱えてみませんか。すると自分の中に仏さまを感じ、他者の中に仏さまの存在を信じられるようになります。
1人の信仰が、自他の中に仏の世界を見るのです。この信仰が広がった姿が立正安国の一分です。
(和歌山県布教師会長・村田龍学)