2018年6月1日号
日蓮宗第54代管長に菅野日彰池上本門寺貫首
日蓮宗第54代管長に大本山池上本門寺(東京都大田区)の菅野日彰貫首が就任することが決まり、5月9日に同区宗務院で就任奉告式、翌10日には、山梨県総本山身延山久遠寺の日蓮聖人のご廟で奉告式が営まれた。菅野管長猊下は、日蓮聖人の御魂へ「沙門日彰。謹んで宗門統理の大命を拝受す。まさに不惜身命 死身弘法を持って、重責を全うせんとす」と述べられ、日蓮宗徒の期待に応え、宗門運動「立正安国・お題目結縁運動」を推進して、祖恩に報いることを誓われた。菅野猊下の就任は第53代内野日総猊下の任期満了に伴い、管長推戴委員会(生駒雅幸委員長)の満場一致で決定した。
就任式では、中川法政宗務総長から管長印璽を受け取られた菅野猊下が、管長として初めて導師を務められ、集まった僧侶檀信徒約150人とともに、仏祖三宝へ法華経の読誦とお題目を捧げられた。続いてご挨拶に立たれ、「世界は混乱の中にいます。国内においても人心の乱れは目を覆うばかりです。宗門が総力を結集し、日蓮聖人が目指された立正安国の実現のために、ご協力をお願い申し上げます」と述べられた。ほか祖廟奉告式後には、ご面談した内野法主猊下が、「全員で菅野新管長猊下の後押しをしていただき、さらに祖願が叶う方向に進むことを願います」と話された。また就任式の前日8日には、菅野日彰猊下の大僧正叙任式が宗務院で営まれ、中川宗務総長は、「私たち日蓮宗徒をお導き賜りますよう、心よりお願い申し上げます」と菅野猊下に期待し、挨拶した。
菅野管長猊下の任期は4年。この間、日蓮聖人降誕八百年慶讃法要での導師を全国各教区とハワイの布教拠点で務められるほか、小湊誕生寺でのご正当法要での導師なども予定されている。