鬼面仏心

2018年4月10日号

今年は桜の花が全国平均で8日も

今年は桜の花が全国平均で8日も早く、いきなりといっていい咲き方をした。大阪は観測史上最も早い満開となり、東京でも例年より10日早く、3番目の速さだという。雪の多さも記録的だった。2月の厳しい寒さに代わって、3月に入ると気温は上昇。その結果なのだ。これを「休眠打破」と教えられた▼実は桜の開花は、30年前と比べると平均1週間早くなっている。2100年には咲いても満開にはなれないといわれており、これによって開花さえしないようにもなるという。早く咲くことを喜んでばかりもいられない▼寒い地域の恐竜は、卵を抱いて孵すもの、また地熱や発酵熱を利用して盛土に埋めるものもあるということが、つい最近わかってきた。鳥のヒナが殻をつついて出ようとする。それが解って外から親鳥が殻をつついて出やすくしようとする。両方が一致してヒナが出てくる。卒啄同時という。ちなみに茶道表千家8代卒啄斎宗匠の名はこれに因る▼最高の教え、日々のお題目を親として、合掌の心を力として自らの内に眠っている華を咲かせてもらいたい。更には自分に留まらず導きの親となり、声を掛け合い唱えてもらいたい▼お自我偈の「一心に仏を見奉らんと欲して、自ら身命を惜しまず」の経文を、人のためにする化他行と読み解き、行う時に仏をみ、感応道交することができる。
(汲)

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2018年4月1日号

法要後、本堂を歩く師僧の後ろ姿を

法要後、本堂を歩く師僧の後ろ姿をみて驚いた。袈裟が異様なほど大きいのだ。袈裟の下部は膝あたりまである。七条袈裟かと思ったほどだが、五条だった。それにしても妙な雰囲気だ▼思い切って本人に尋ねると「最近、身長が縮んだらしい」とのことだ。つい最近までは170センチメートル近くあったはずが、10センチは縮んだようだ。しかも、腰が曲がってきている分だけ身長がますます低く見える。本人も気にしている様子だ▼最近は元気なお年寄りが多くなって、老人扱いをしないほうが良いと思うときも多い。ご老人もそれを嫌っている様子だが、歳には勝てない。周りの人たちの気配りが大切なのだと教えられたのだが、腰以外は至って元気な師僧とは意見が合わないときは年齢など考えないで口論する。それも老化防止の親孝行だ▼しばらく前のことだが、乗ったタクシーの運転手さんが白髪の老人だった。その会社の退職年齢が何歳か知らないが、きっともう定年間近なのだろうと思い、ねぎらいの言葉をかけた。「お歳なのに大変ですね」 と発言をしたとたん、彼は後ろを振り向き「貴方は僧侶のくせに酷いことを言う」と怒られてしまった。聞けば白髪は病気によるもので、まだ50歳代だった▼よかれと思っても不用意な発言は慎まなければいけないと肝に銘じたのだが、それが高じて人様に冷たい最近の風潮もどんなものだろうか。  (寮)

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新年のご挨拶。

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