2018年4月17日
千葉南 上総五十座
【千葉南】勝浦市伝統の説法会「上総五十座」が、串浜恵日寺(池内円海住職)で4月17日から21日にかけて開催され、僧侶檀信徒約700人が参詣した。
今年の後座上人(説教師)は福井清周師(石川県金沢市立像寺住職)。連日多くの参拝団が聴聞に訪れ、踊り子たちが題目踊りを奉納するなどして堂内を賑わせた。午後2時になるといよいよ後座上人の登高座となる。福井師のユーモアに富んだ法話に笑いを絶やさない聴衆も、日蓮聖人御一代記が始まると一転、神妙に耳を傾けていた。
総供養となる最終日には6人の天童稚児が行列をし、結願法要の中で献花を行った。
福井師が後座上人として上総五十座の高座に登るのは、平成19年(妙潮寺開催)、23年(恵日寺開催)に次いで3度目となるが、「何度来ても独特の空気に最初は戸惑う」と語り、伝統の重みを窺わせた。
この上総五十座は、天文19年(1550)、池上本門寺第11世・日現上人が、本門寺と比企谷妙本寺両本山復興のため、勝浦で大布教を行ったことに由来し、現在では市内の7ヵ寺が輪番で開催している。来年は勝浦市守谷本寿寺(渡邉玄正住職)で開催される。