日蓮宗新聞
2018年3月20日号
思いやりだけは忘れないで
平成23年の東日本大震災発生日にあたる3月11日、被害が大きかった岩手県沿岸部の日蓮宗寺院でも慰霊と復興への祈りを捧げる法要が営まれた。震災から7年が経った今も復興がままならないなか、記憶の風化だけが進む被災地。震災で妹を亡くしたという大槌町蓮乗寺檀徒の女性は、「前に進んでいかなければならないと思うが、まだあの日から時が止まったまま」と語り、釜石市仙寿院の芝﨑恵應住職は「小さな記憶は忘れてもいい。でも思いやりだけは忘れないでほしい」と訴えた。