日蓮宗新聞

2018年2月20日号

日蓮宗加行所成満会

加行所①

 日蓮宗に伝わる秘法の祈祷「修法」を授かるため、千葉県市川市大本山中山法華経寺(新井日湛貫首)に開設されていた日蓮宗加行所(伝主=新井貫首)で修行を積んでいた僧侶(以下「行僧」)84人が2月10日、成満を迎えた。秘法の伝授や訓育を担う吉澤順将伝師は成満会の挨拶で、百日間わずかな睡眠と食事のなか、水行と読経三昧を続けた行僧へ「苦しい、辛い、寒い、足が痛い、お腹が減る、ひもじい思い、という修行だったと思う」と共感し、「常に全ての人たちに感謝し、お経・お題目を唱え、多くの人たちに尊敬される修法師になることを」と求めた。
成満会では、行僧が百日間の厳しい修行の疲れを見せないほどの大音声の読経を響かせた。自ら5回の修行経験があり、加行所を知り尽くす中川法政宗務総長が「よく頑張った」と優しく声をかけながら初めて修行した行僧に日蓮宗の修法師辞令を伝達後、続く挨拶では、「この修行はまさに日像菩薩の法華経弘通の覚悟を体現するものであり、成満の僧侶は同じく日蓮聖人の命を託されし先達」と激励した。最後には、迎えにきた檀信徒への成満後初の修法が行われ、修了の挨拶に代えた。
初めての修行を終えた小寺亮佑師(佐賀県等覚寺内)は、「入る前、例年にはない少ない人数での修行だと言われていたが、私は初めての修行なのでその意識はなかった。でも、一緒に修行をした仲間と協力できたという確信はある。祈祷を学んでいる時には、教わった通りに檀信徒さんの顔を浮かべると、やはり自分の力だけでは修行ができないことを強く感じた」と振り返り、「まずは目の前で困っている人、1人ひとりに丁寧に向き合うことで、中川総長が言われた強い宗門に結び付けていきたい」と抱負を述べた。小寺師を迎えにきた同寺筆頭総代の岡島さん(92)は、「等覚寺には安産守護の西ノ原大明神が祀られている。この神さまから護られ、また神さまを守ってもらえることが私たちの期待。まず第1番に厳しい修行をよく頑張ってくれたという気持ちがある」と喜んだ。
今年度の加行所は制度変更の端境期などで、例年に比べて極端に少ない人数での修行となった。吉澤伝師は「伝師部、各代表部が異体同心となり、最小人数でいかに行僧が修行に邁進できるかの討議を重ねて運営し、また再行僧(修行2回目の僧侶)が積極的に諸役に携わり、先輩上人が模範となる修行のあり方を示していた」と挨拶で総括した。

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2018年2月10日号

全国で節分会!

久遠寺節分会立春の前日にあたる節分の2月3日に、全国各地の寺院教会結社で節分追儺式が営まれた。
季節の変わり目には不運な巡りあわせをもたらす邪気(邪鬼)が付きやすいと言われているため、平安時代から鬼払いの儀式が行われていた。日蓮宗では鬼の字がつく「鬼子母神」が法華経の守護神なため、一般的な豆まきのかけ声である「鬼は外」は用いずに「福は内」のみ、言うことが多い。
当日は土曜日だったこともあり、今年も待ちわびた春を喜び、福を得ようとたくさんの子どもたちや檀信徒、一般の人らが参拝した。

山梨県総本山身延山久遠寺(内野日総法主)では、年男年女ほか約1千人が本堂に参列した。約80人の修法師を含む約100人の僧侶が出仕した法要では、導師を務められた内野法主猊下とともに参拝者の幸福を祈願した。また内野法主猊下が「除災得幸、福は内」と掛け声されながら、全世界の安穏という最大の福を願われた。
境内に設置された約150㍍の特別桟敷からの豆まきには、約5千人の参拝者が訪れた。内野法主猊下や年男年女ほか招待の魁聖関、旭秀鵬関や身延山本願人の元魁皇関・浅香山親方らが3回に分けて計約9万袋がまかれると、参拝者は笑顔を空に向け〝福〟を求めた。

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新年のご挨拶。

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