オピニオン
2018年1月20日
誰かのために
人間が歳をとって一番辛いのは「自分が誰の役にも立っていない」という孤独感に苛まれることだそうです。
人は1人で生きていくのではありません。つまり私の命は、人と人はもちろんのこと、人と他のすべての生命を生かし、そして生かされている生命と言えます。その意味で、人は人のために生きなければなりません。
目は、誰かの良いところを見るために使おう。耳は、誰かの言葉を最後まで聴いてあげるために使おう。手足は、誰かを助けるために使おう。心は、誰かの痛みが分かるために使おう。
幸せとは決して人の評価によるものではなく、自分が何かの、誰かのために力を尽くすことができたという満足感の中にあります。私たちが行うすべての営みに、謙虚さと感謝と勇気と喜びをもって、菩薩行を実践したいものです。
合掌
(富山県布教師会長・谷川寛敬)