2017年11月19日
千葉西 寺フェス蓮久寺~結YUI~
【千葉西】君津市蓮久寺(江口隆晶住職)で十一月十九日「寺フェス蓮久寺~結YUI~」が営まれ、約三五〇人が参加した。
蓮久寺がある地区では昭和三十五年頃から企業の社宅や分譲住宅の建設が進み、新住民が増えていった。そこで、新旧の住民の交流を図ろうと、当時住職であった先代住職の江口隆祥師が昭和五十九年から「蓮久寺まつり」を開催。檀家もスタッフとして協力し、盛大に行っていた。ただ、運営側の負担が大きくなり、祭りは平成三年を最後に途切れていた。
七面山敬慎院の山務の後、四年前に自坊に戻った江口住職が感じたのは、住民の結びつきが以前より薄れていたことだった。「もう一度、人と人との心がつながり、活気に満ちた地域にしたい」と考え、本堂を使って、映画の上映会を行う「寺シネマ」や、陶芸教室などを開いてきた。
こうした中で知り合った仲間に、祭りの復活を持ちかけたところ、同意を得て、今年五月に実行委員会を結成。準備を進めてきた。
寺フェスでは、沖縄そばやたい焼き、バームクーヘンなどの二十の店が並び、アクロヨガやスラックラインなどの体験、ドッグショーなどが行われた。また、江口住職夫婦と縁の深い、川名湛忍師(富士川町善国寺住職)による法話ライブでは、川名師自ら作詞作曲した仏教ソングに、観客は真剣に耳を傾けていた。
祭りの終わりに江口住職は「今回の寺フェスは、一人で出来ることではありません。たくさんの「結」があってこそ出来ること。一人で生きているのではない、共に生きているんだ、自分だけ栄えていくのではなく、共にみんなで栄えていくんだ、そんなことをこの寺フェスではお伝え致したく、私自身も改めて感じた次第です。これからも、地域の方々に必要とされるお寺、みんなが笑顔になれるお寺、そんな環境作りに精進して参ります」とお礼の言葉を述べた。