2017年10月10日
パワースポットとして神社仏閣を訪れる若い人
パワースポットとして神社仏閣を訪れる若い人が、シニアを凌ぐほどだという。さらに加えて若者の中にも御朱印を集める人も多い。御朱印がちょっとしたブームになっているようだ。先日拙寺を会場に護法大会が行われた時も,たくさんの檀信徒の御首題帳を書かせて頂いた▼御首題帳と御朱印帳とは違うことを御存じだろうか。御首題帳は日蓮宗寺院に限り、御朱印帳は他宗寺院、神社など混在しても構わない。日蓮宗徒はできれば2種類支度してほしい。日蓮宗寺院では御首題帳には「七字のお題目」が書かれ、御朱印帳には御朱印のみか、「妙法」と書かれている。御首題帳は単なるスタンプ帳ではないのだ▼本紙のコラム「千か寺参りへいこう」の影響からか、千箇寺参りを志したり、御首題を求める人が増えている▼千箇寺参り、千箇寺詣は江戸時代からある日蓮宗の修行の一つ。やり遂げた人は「センンガジさん」と呼ばれ、千箇寺成就の題目塔を寺の境内に建立したりした。また病気平癒を祈る祈祷をする人がいたり、金品が供養されたりする様子が江戸時代の資料にみられる。(『法華信仰のかたち』望月真澄著)▼後日御首題の墨痕を見るとき、書き手の気持ちと受け手の思いがそこに込められているように感じる。その満足感は何物にも代えがたい。それこそが決して崩れることのない自分だけのお題目塔、宝塔なのだ。(汲)