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2017年9月11日

新潟東 布教師会研修会

新東171002 (3)【新潟東】拉致問題が一向に解決の兆しが見えないまま横田めぐみさんが拉致されてから今年の11月15日で40年を迎えるにあたり我々に何か出来ることはないのかと思い、新潟県東部宗務所、新潟東部檀信徒協議会の協賛のもと、平成29年9月11日(月)に新潟県東部布教師会研修会(眞島文雄会長)が、研修会の講師には拉致被害者、蓮池薫氏(現新潟産業大学経済学部准教授)を招き講演を新潟市のホテルイタリア軒で行い、多くの教師・檀信徒が参加した。講演内容は『夢と絆』と題し「拉致の目的や拉致問題における解決への現状」「自分がどのように拉致されたか」「北朝鮮での仕事や教育、家族での生活」といったものである。蓮池氏がどのように拉致をされたかの詳細は次のとおりである。
1978年7月31日、当時中央大学法学部3年在学中であった蓮池氏は柏崎市の海岸で当時交際していた祐木子さん(現在の奥様)と二人で居たところ、通りすがりの男に「タバコの火を持っているか」と声を掛けられたのである。蓮池氏が応答しようとした瞬間に松林に隠れていた北朝鮮の工作員数名に後頭部を殴打され、手足を縛られ船に乗せられて拉致されそれから24年間、北朝鮮での生活を余儀なくされたという。その後、二人は別々の招待所に運び込まれ一時は離れ離れになったが、拉致されてから1年9ヶ月が経った頃に祐木子さんと再会、結婚し数年後に子供を授かった。
北朝鮮の拉致目的は、外国人の工作員(スパイ)を作ることでそのために若い男女が狙われていた。北朝鮮での生活は主に工作員に日本語や日本の文化を教える事や翻訳の仕事なども行い、又、同じ拉致被害者に英語を教えるなどの仕事をしていたのである。しかし、それが功を奏し、レバノン人事件や大韓航空機爆破事件で「日本の拉致被害者から言語を教わった」との証言から状況が変わり、1992年に日本が拉致問題について北朝鮮に問いつめた。
そして2002年9月、小泉首相が北朝鮮を訪れ金正日総書記と会談し、国交正常化を条件に北朝鮮側が拉致したことを認めさせた。2002年10月15日、蓮池夫妻を含む5人の拉致被害者が日本に一時帰国。
しかし、蓮池氏の子供をはじめ拉致被害医者の家族は日本に帰国を許されなかった。北朝鮮の思惑は「子供を本国に人質として残せば必ずや北朝鮮に帰国するだろう」との思いであったが、蓮池夫妻をはじめ拉致被害者は北朝鮮に帰国しなかった。苦渋の選択ではあったがその後、2004年の5月に子供も無事に日本に帰国することが出来た。
拉致問題の解決については、現状は弾道ミサイルや核実験の問題によって翻弄され皆無であり、蓮池氏は「何かのきっかけで必ず拉致問題が動く時がある。文化の違う国である北朝鮮は必ず見返りを求めて来るであろう。つまりお金である。その見返りに対して必ず世論は反対する。だが見返りを支持する側になって欲しい。拉致被害者の家族の会は高齢者が多い。つまりタイムリミットが迫っている。一目でも生きている間に家族の再会を心から願っているのだ」とおっしゃっていた。
しかし、その資源がミサイルや核兵器の予算になってしまう危険性もあるので、北朝鮮の貧しい地域に日本の水力や電力の設備や技術などの経済援助を提案された。
講演に参加した教師や檀信徒も我が事として真剣に、また熱心に拉致問題解決の一助となれるようにと聞き入っていた。

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新年のご挨拶。

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