2017年8月4日
三重県・第45回少年少女のための修養道場
時折降る雨が蒸し暑さを呼ぶ7月26日。三重県名張市の妙典寺(髙津憲周上人住職)において、『第45回少年少女のための修養道場』が日蓮宗三重県青年会(三重県伊賀市上行寺内 田中孝典上人会長)主催、日蓮宗三重県宗務所(三重県四日市市安楽寺 西片元證上人所長)共催のもと開催された。
毎年、三重県内の寺院を主会場とし小学生を対象におこなうこの修養道場。本年は、三重県の西部、名張市にある妙典寺を会場にして開催。上は小学6年生から下は幼稚園の年中の子までと幅広い参加者25人が参加しての道場となった。
午後2時30分。本堂内の子どもたちが慣れないお寺の様子に興奮する中、道場は開会。早速手渡された『修養道場のしおり』を両手に持ち、25人の子ども達は『先生』上人たちが大きな声で読むお経に耳をそばだて、ある子は慣れた口調で、ある子はお経文の横に書かれたルビを必死に指で追いながら、ある子は隣にどこを読んでいるのか尋ねながら、それぞれの必死さでお経を読んでいた。
この『少年少女のための修養道場』では、普段の生活では見つけることのなかなか出来ない作法を学ぶことを修行としている。
方便品や寿量品の読経や唱題。朝夕の食前に唱える『食法』。焼香の仕方や団扇太鼓を叩きながらの唱題練習など。一泊二日の短い時間ながら、この他にも唱題行や書写行などいくつもの行を体験し、お寺での作法を身につけていった。
翌27日には、同市内にある『赤目 忍者の森』にて忍者修行を体験。
子ども達は、黒や赤、黄、紫など、カラフルな忍者装束に身を包み、先輩忍者指導のもと、壁登りや綱渡り、吹き矢に手裏剣、どんでん返し(隠し扉)の入り方などを実践。泥まみれになりながらもそれぞれの忍術をこなしていった。忍術修行の終盤、川の上を浮具に乗って渡る『水ぐもの術』では、なかなか思うようにバランスが取れず川に落ちる子が続出。そんな中、上手にバランスを取って川の向こう岸まで上級生が渡りきると、拍手喝さいが起こる一幕もあった。
その後、忍者体験を終えた子ども達はふたたび妙典寺に戻り、読経等の修行に努め、修養道場は終了。
堂内も、外のレクリエーションも全力で取り組む。そんな一生懸命に満ちた2日間の修養道場だった。