2017年7月10日
佐賀 布教師会が研修会
【佐賀】梅雨の雨が続く7月10日、佐賀県布教師会(辻雅英会長)による研修会が、佐賀市のグランデはがくれにて開催された。
檀信徒と僧侶を合わせて、35名程の参加者が、辻会長の挨拶の後、お題目を唱和して研修会が始まった。
今回の研修会では、本経寺の籾井恵秀上人と、正傳寺の静山智祐上人という、二人の若手僧侶による講演が行われた。
まずは、籾井上人が、「幸せ」について語られた。私たち誰しもが求める「幸せ」は、外からやってくるものではなく、自分自身の中に常にあるのだ、という仏様の言葉を述べられた。そして、人が最も幸せを感じるのは、誰かのために力を尽くして行動している時だそうで、法華経で説かれている菩薩の行いは、まさにこれにあたるのだと説明された。籾井上人は、まずは自分から他人の力になる「恩送り」こそが、自分自身の喜びであり、幸せに過ごす秘訣だとして、その最も優れた行いが、「南無妙法蓮華経」とお題目をお唱えすることだと、参加者に伝えられていた。
休憩を挟んだ後、静山上人によって、「開目抄」についての解説を行われた。最近では、「葬式」「墓」「寺」の三つが、生活の中から離れてきているとされている。この、いわゆる「三離れ」が起きている時代において、その根本である仏様の教え、法華経から人々が離れてきていることは、今に始まったことではない。かつて日蓮大聖人も、佐渡流罪の時にまさにこの状況にあり、その時に信仰を保つことの大切さを説かれた「開目抄」こそが、現代において改めて読み直すべき教えであると、静山上人は強く述べられていた。そして、この正しい教えである、法華経を信仰し、お題目をお唱えすることこそが、先の籾井上人も言われた、菩薩の行いに他ならず、自分自身の幸せだけではなく、全てのいのちの幸せに繋がるのだと、参加者その重要性を説かれていた。
今回の研修会の参加者は、他人の為に尽くす菩薩の行いを、お題目を通して行う事が、「幸せ」を感じる手段であることを、改めて感じることができたのではないだろうか。