オピニオン
2017年7月1日
真にたよるもの
将来の生活や健康への不安、北朝鮮の核開発や戦争への不安、IT・AIなど社会環境の急速な発展からとり残されるのではという老いへの不安とさまざまな不安を感じながら生きています。
そのような人びとに日蓮聖人の次のようなお手紙の一節を送ります。「苦をば苦とさとり、楽をば楽とひらき、苦楽ともに思い合わせて、南無妙法蓮華経とうち唱へ居させ給へ。これあに自受法楽にあらずや。いよいよ強盛の信力をいたし給へ」(『四条金吾殿御返事』)。「苦しいことは苦しいこととしてそのままに受けとめ、楽しいことは楽しいこととして受けとめて、そのたびに嘆いたり、ぐちったり、あるいは喜んで浮かれたりせずに、苦しい時も楽しい時もすべては仏さまのはからいと受けとめて、ただ南無妙法蓮華経とお題目を唱えていけば、毎日毎日が苦しかろうと楽しかろうといつでも晴れ晴れとした気分で生きていける。だから一層の信心にはげみなさい」。
(埼玉県布教師会長・齋藤純孝)