ひとくち説法

2017年6月20日号

知恩

 年回忌のご法事の時、私はいつもお檀家さまに次のようにお願いします。
 このあとお題目を唱えます。唱えながら母親(父親)のお顔を想い出していただきたい。「あの時は悲しい想いをさせてしまった」「あの時はひどい態度をとってしまった」「あの時もう少しやさしくすればよかった」「あの時は辛かったろうなー」など母親(父親)が悲しい顔をした時のことを想い出していただきたい。「喜ばせたこともたくさんあったでしょう! それは家に帰って想い出していただいて、この本堂に上がった時だけは親の悲しい顔を想い出してお題目をお唱えいただきたい」と申します。
 目がしらを押さえる方も多々あります。この時良いご法事になったと思うのです。年回忌のご法事は「知恩・報恩」の時です。「感恩の心」が入らなければ良いご法事にはならないと常々思っています。
(千葉県北部布教師会長・齊藤自乗)

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2017年6月10日号

矢のはしる事は弓の力…

矢が飛んでいくのは弓の力であり、雲が流れてゆくのは龍神という雨を司る神の働きによるそうです。夫が社会に出てよく活躍するか否かは妻次第ということでしょうか? 何とも男女の機微、家庭生活の有り様をよくよく承知されたお言葉といえます。
男は何ともたわいなく、仕事から帰った時に「お疲れさま!」なんて労われると、「明日も家族のために仕事頑張るぞ」と思います。人の心はサジ加減で丸くもなれば四角にもなります。「雌鳥がつついて雄鳥が時を告げる」とも言います。
ともかく人間社会が健全で明るく豊かに営まれていくために女性の果たす役割はとても大きいということでしょう。
合掌し、お題目を唱える者は、日常生活においてもこうしたことを承知できる、きめ細かく柔軟な感性が必要との日蓮聖人の有り難いお諭しです。

(千葉県南部布教師会長・野坂法行)

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2017年6月1日号

私の言葉

年齢を重ねてふっと自身を振りかえる場面が増えてきた。
その中で改めて「なぜこのお経にひかれるようになったのか」と初心を思い返す。私が感激したのは「この経(お釈迦さまの言葉)を聞いて皆が歓喜の心を起す」ことだった。
最近は多くの人が自分で情報を発信できる世の中になった。手軽に情報を発信し、ある時は自己表現の場として、ある時は顕示欲を満たす場として本音が語られる。そして本音は人を写す鏡として共感を得て受け入れられている。
ただ時に本音は建前とともに思いやりの心を失い、自己中心的な暴言となって傷つけ合い、必要のない争いを生むことになっている。これは言葉の持つ本来の力を失わせるもので、とても悲しいことである。
仏さまの心を持つ我々の言葉は、仏さまにならい「歓喜の心」を与えるためにあるべきだろう。

(千葉県西部布教師会長・高鍋隆盛)

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